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★ 亀井さんの「国家」観を支持します。ただし、小泉政権では実現されそうもありませんが。
http://www.nb-j.co.jp/katteren/ronbun/kamei1.htm
前自民党政調会長・衆議院議員●かめい・しずか 亀井静香
一世紀の風雪にもビクともしない屋台骨のしっかりした百年国家の創立という視点に立てば、二十一世紀の日本は、逞しく、やさしく、柔軟な国家に生まれ変わらなくてはならい。国民に対してはやさしく、かといって海外からの圧力には屈しない。したたかな外交戦略を展開して、国益を確保しながら協調関係を築いていく。時にはやさしく、時には逞しく、したたかで狡賢い柔軟な国家として再生しなければ、グローバル化が急速に進展する現代の国際社会では、生き残りは叶わないだろう。落日を目前に控えている今ほど、政治の真価と責任を問われている時はない。
日本人の精神がこれほど荒廃してしまった責任は、われわれ政治家にある。なかんずく長らく政権を担当してきた自民党の責任は重い。日本人の精神を蝕む教育が行われていても放置し、抜本的な改革は何一つできないできた。この反省を踏まえ、鎮守の森を中心とした“ムラ”に象徴される共同社会の良き伝統を再構築し、人や他の生き物に対するやさしさを育む教育、人間関係の育成を図っていきたい。
安全保障も外交も経済も、国の理念、方向性さえも、まるで海の向こうから降ってくるといわんばかりに、アメリカ依存に終始してきた。戦後五十六年、日本は幻想国家であって、独立国家の体をなして来なかったといっても過言ではない。国家が自信と誇りを持って決断をしなければ、日本男児や大和撫子も生まれるはずがない。
国政を担う我々政治家は、過去の反省の上に立ち、襟を正して、二十一世紀の日本の姿をはっきりと国民に、世界に提示し、プライドある国家を取り戻さなければならない。今なすべきは戦後日本を支配してきたアメリカ製の文明から新生ニッポンの独自の文明への大胆なパラダイムの転換である。
だが、残念ながら国家の根幹に関する議論が今萎んでいる。政治だけでなく、あらゆる世界で、今、日本では場当たり的な対応が幅をきかしている。当面のオプションを数多く用意しておき、その時々で受けそうなものを選択していけばよいという手法が主流で、また人気も高い。政治も実業もファッション化してしまった。
しかし、そんな軽薄な手法でこの国は持つのだろうか。人気取りにうかれていたのでは、アッという間に吹き飛ばされるに違いない。二十一世紀、日本が輝かしい国家として蘇るには、われわれ政治家も国民も腰と腹を据えて、地についた議論をする必要がある。
今、日本は蒙古襲来にも匹敵する試練を迎えていることを、政治家も国民も自覚し、悲壮なる決意と覚悟を持って、国家の再建と日本人の魂の再生に臨まなければ、末代まで禍根を残すことになるだろう。
国際社会で背筋を伸ばし、胸を張り、国民が誇りにできる「美しい日本」の創造を目指していきたい。
たとえ泥血を浴びようとも。