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http://www.asahi.com/health/medical/TKY200309200269.html
沖縄の人に胃がんや胃炎が少ないのは、感染しているヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)のタイプが本土と異なるから――こんな可能性を示す研究を、東健・福井医科大助教授(内科)と畠山昌則・北海道大教授(分子腫瘍(しゅよう)学)がまとめた。25日から名古屋市で始まる日本癌(がん)学会で発表する。
ピロリ菌の特殊なたんぱく質が正常細胞と結びつくと細胞の増殖が異常になってがんにつながるとされる。たんぱく質の特徴からタイプが分けられ、日本人に多い日本型は、欧米人に多い欧米型よりその結びつきが強く、がん発症率が高いことがわかってきた。
東さんらは、沖縄の胃がんの死亡率が人口10万あたり17.3人(01年度)と全国で最も低いのはピロリ菌のタイプに関係があるのではないかとみて研究。沖縄と、全国平均(39.7人)より高い福井(43.2人)の患者を比較した。
対象は、ピロリ菌に感染した委縮性胃炎と胃がんの患者で、福井は約60人(胃がん29人)、沖縄は約50人(同11人)。
福井ではすべて日本型だった。沖縄でも胃がんでは日本型だったが、胃炎は日本型が68%で、欧米型が16%、別のタイプが16%。日本型では胃の粘膜の委縮が欧米型より進んでいた。また別のタイプもがんになる危険性が少ないとされる。
ピロリ菌は約20年前に見つかった細菌。胃の粘膜に感染して炎症や潰瘍(かいよう)を招く。感染経路ははっきりしないが、潰瘍では除菌する治療が普及している。
感染者は世界中に広がり、日本では6000万人と推定される。沖縄は本土より5〜10%少ないと言われる。 (2003/09/21)