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(回答先: 朝日8/21社説【バグダッド・テロ――恐れた通りではないか】用語と憶測に電話で注意せり。読売よりまし。 投稿者 木村愛二 日時 2003 年 8 月 21 日 12:28:19)
不可解で残忍な事件が発生して犯人を特定できていない場合、一般的な推理手順としては、その事件の結果、誰がどのような利益を享受できるか?また、誰ならばそのような事件を遂行できる能力を持っているか?を検証するだろう。しかし、小出しにリークされる情報に、どうも納得がゆかない時は、原点に立ち返って、事件が発生しなかった場合、誰がどのような不利益を被っていたかを出発点として、検証してゆく必要がある。
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最近の米英連合は、どのような立場に置かれていたか?
(1) 大量破壊兵器情報捏造疑惑:米英連合は、「大量破壊兵器疑を保持しているにも関わらず、イラクが、国際的な査察団の眼を欺き、証拠を隠滅する恐れがある。」という理由で、フセイン政権打倒の緊急性を主張して、イラク攻撃に踏み切った。
しかし、大量破壊兵器はイラク占領から5ヶ月を過ぎても一向に見つからず、しかも、米英による占領下のイラクで、国連による査察を拒否している状況では、たとえ今後、米英連合がそれを発見したと主張しても、デッチ上げという疑いを払拭する手段は、論理的に見つからない。
(2)ケリー博士暗殺疑惑:上記(1)について、ブレア政権を追及してきたBBC記者への情報提供を巡って、議会での質問が山場に差しかかった頃、当のケリー博士が森の中で失血死状態で発見された。長年、軍の施設内で生物化学兵器の開発に携わってきた博士の、タイミングの良過ぎる不審な死は、大量破壊兵器情報捏造疑惑を一層深めただけではない。
人種間生命科学兵器の開発を始めとするイスラエル<->英国間の超機密に、以前からケリー博士が関っていたことが判明した。この兵器は、人種間のDNA上の差異を見出し、それを利用して、アラブ系人種だけに有効なウイルスの製造を狙ったものである。イスラエルによる、この生命科学兵器開発に当たっては、ナチスから継承したこの方面の技術を保有するロシアから、移住したアシュケナジー系ユダヤ人の生命科学者6人が、一昨年、ウクライナ上空の飛行機事故で謎の死を遂げていることも、ケリー博士の死因に暗い影を投げかけている。
(3)戦況の泥沼化:米英連合は、イラク攻撃を開始するに当たって、GPSを駆使したハイテク機器と連動した空軍主体の攻撃により、米国人の犠牲が最小限に押さえられ、戦闘が短期間で終結するとして、国内の戦争危惧派を押し切ってきた。
ところが、ブッシュによる戦争終結宣言後だけでも、米英兵の戦死者=約60人、負傷者=約500人と集計されている。米国政府が安全と主張する劣化ウラン弾の被爆による、兵士達の急性呼吸困難による謎の病死も相次いでいる。湾岸戦争症候群のことを想起すれば、兵士達の未来は暗い。
フセインの息子と言われる2人の男の惨殺死体がプレスに公開された後は、それ迄以上に米兵への攻撃が各地で頻発している。「フセイン政権さえ武力で殲滅すれば、イラク国民は大人しく米国に従う筈だ。」という占領軍の予想は裏切られた。
(4)米兵帰還運動:上記(3)に伴って、イラクに駐留する米兵の中に厭戦気分が蔓延している。米国の志願兵には、国内で政治的弱者となっているネイティブ・アメリカンや黒人、そして大量移住のヒスパニック等が多い。移民達には、米国市民権というご褒美付きだ。しかしそれも、無事帰還できればの話である。
駐留する米兵の交代要望は中々叶えられない。彼等は、父母に向かってメールで窮状を訴えた。先週、出征している米兵の父母達、百数十名が、政府に対して子供達の早急な帰還を要求する集会を行った。
(5)各国の相次ぐ派兵拒否:米英連合は、米国部隊の補強および交代として、前々からインドおよびパキスタンに派兵を要請していた。特に、カシミール紛争を抱えるインドが、強力なイスラムのライバルとして登場することは、自明であるかのように語られていた。そのインドが、予定されていた1万7千名の派兵を、縮小どころか「1兵たりとも派兵しない」と拒否してしまった。核戦争も辞さずとインドに敵対していたパキスタンまで、それから日を措かずに、派兵拒否に転じた。その後のインドとパキスタンは、英国主導の伝統的な分割統治に操られていたことを忘れたか否かは定かでないものの、突然、和平に向かい始めた。
米国が付与した平和憲法の下にある日本では、人的損失が容易に予想されるイラクへの派兵が、小泉<->ブッシュ間の約束にも拘わらず、選挙を控えた小泉政権の足元を掬う危険のために、少なくとも年内は望み薄となった。
(6)国連主導型への回帰傾向:被占領下のイラク人の窮状を2ヶ月に渉って見てきた国連は、米英連合のイラク攻撃を抑止できなかった挫折感から立ち直り、人道支援は国連主導で行うとして、6月から、事務総長の特命を受けたデメロを事務総長特別代表として送り込んだ。
かつてはイラク国内に多くの権益を有し、イラク攻撃に強固に反対してきた仏露も、相次いで、国連主導なら派兵するという声明を出した。他の国々も、この動きに追随しそうな気配になった。
このまま事態が推移すれば、悪の枢軸=米英、救世主=国連+仏露になってしまう。さあ何か妙案は?
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昨日の朝日新聞によれば:
国連のエクハルト報道官は、現地本部の警備は米英の暫定占領当局(CPA)の責任だと繰り返し指摘。今後、安保理などで米軍を中心とする警備側の責任論議が浮上しそうだ。
(中略)
ジュネーブ条約では占領国が治安に責任を負うとされるが、CPAはこの間、国連現地本部や各国の公館に関して安全の責任は保証できないと通知して物議をかもした経緯がある。このため、国連外交筋は今後、米英軍の責任問題が浮上するという見方を示している。