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(回答先: 劣化ウランはそれほど害のあるものではありません。 投稿者 木村愛二は劣化ウランときくと放射性物質だけに敏感になり思考停止す 日時 2003 年 7 月 26 日 00:35:17)
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/tokushu/index3.html
危険知りつつ…兵士の防護策とらず
湾岸戦争で米軍が使用した120ミリ砲の劣化ウラン弾
≪劣化ウラン弾の影響≫
湾岸戦争に参加した米軍兵士六十九万六千人のうち、劣化ウラン弾による汚染地帯に身を置いた兵士は、四十三万六千人とされている。
米軍の武器使用・解体などに伴う環境や人体への影響を調べている民間の「軍事毒性プロジェクト」のダン・フェーヒーさん(31)=写真・ ワシントンDC在住=は、情報公開法で入手した資料を基に、一九九八年三月に「約四十万人の兵士が劣化ウランにさらされた可能性がある」と公表した。
米国防総省は「人数に全く根拠がない」と、フェーヒーさんを厳しく批判した。しかし、退役軍人やその家族らでつくる「全米湾岸戦争リソース・センター(NGWRC)」(本部・ワシントンDC)などの圧力により、八カ月後に劣化ウラン弾の使用地域の地図を公表。四十三万六千人の地上軍兵士がクウェート、イラクの劣化ウラン弾使用地帯に入ったことを認めた。
劣化ウランの危険性については、湾岸戦争以前から指摘されていた。
例えば、劣化ウランの医学、環境評価をした七四年の軍の報告書。それには「戦闘状況下で劣化ウラン弾を広範に使用した場合、その周辺では劣化ウラン混合物の体内への吸入、摂取、着床が著しい可能性がある」と記す。
軍と契約関係にある化学応用国際社が九〇年七月に出した報告書にも、その危険性が明確に述べられている。劣化ウランを「低レベルのアルファ放射線放出物質」とした上で「体内被曝の時はがんと関連し、化学的毒性は腎臓(じんぞう)損傷の原因となる」と記述。「兵士が戦場で煙霧状の劣化ウランにさらされると、物質が持つ放射線や化学的毒性の潜在的な影響を強く受ける恐れがある」と警告する。
このように劣化ウランの危険性については事前に分かっていながら、国防総省は兵士たちに予防教育もしなければ、防護措置も取らなかった。
九三年、会計検査院(GAO)がまとめた報告書では「陸軍は劣化ウランによる適切な汚染対策を講じなかった」と指摘。その理由として、健康を失った当事者には受け入れ難い軍の弁明を紹介している。「戦闘中やその他の生命を脅かされる状況下では、戦闘による危険の方が、劣化ウランによる健康へのリスクよりはるかに高い。陸軍高官はこのため、防護対策は無視できると信じていた」と。
この結果、二十、三十代の多くの若い兵士が戦争終結後に発症し、命を失った。
≪その他の影響≫
湾岸戦争では、劣化ウラン弾による健康障害だけでなく、米食品医薬品局(FDA)で認可されていない薬の投与や、油田火災による煙害、停戦後にイラクの化学兵器貯蔵所を爆破、その際に放出された毒性物質による影響など、さまざまな健康障害の要因が考えられている。
兵士たちが軍の命令で強制的に服用しなければならなかった薬品には、抗化学兵器剤の臭化ピリドスチグミン(PB)、生物兵器であるボツリヌス菌に対するワクチン、炭疽(そ)病予防薬であるアントラックスなどがある。NGWRCの調べでは、PBは二十五万人、ボツリヌス・ワクチン八千人、アントラックスは十五万人がそれぞれ服用したとされる。
湾岸戦争に参加した米軍兵士六十九万六千人は、イラクがクウェートに侵攻した一九九〇年八月二日から、友軍の劣化ウラン弾で破壊された米軍戦車を米国に送り返すなどの作業に従事した兵士らが、最後に帰還した九一年七月三十一日までの人数である。このうち、九九年七月までに五十七万九千人が除隊、十一万七千人がなお軍に所属している。