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イラク情報操作疑惑、CIAが昨秋に誤り指摘 米紙報道
「イラクのウラン購入計画」という誤った情報が1月の一般教書演説に盛り込まれた問題で、ブッシュ政権の説明と矛盾する事実が相次いで明らかになっている。ホワイトハウスが昨年秋の時点で同計画の怪しさに気付いていたことを示す新事実も表面化。ブッシュ政権に対する風当たりは強まる一方で、米中央情報局(CIA)長官の進退問題だけでは情報操作疑惑が決着しない可能性も出てきた。
12日付のワシントン・ポスト紙とニューヨーク・タイムズ紙の報道は、昨年10月の時点でCIAから事前に指摘を受けて、「ウラン購入計画」への言及が見合わせられたことを報じたもので、「誤りを知ったのは1月の一般教書演説の後」というホワイトハウスの釈明に強い疑問を投げかけるものとなった。
「ウラン購入計画」に関する米主要メディアの報道では、CIAが英政府に「計画には疑いがある」と昨年9月の時点で指摘していたことや、国務省情報調査局が同計画の存在を疑問視していたことも次々に明らかになっている。
一般教書演説についても、CIA元高官は朝日新聞に対して、「演説の原稿を点検したCIA当局者が『同計画を示す文書の正しさは保証できない』とホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)担当者に口頭で伝えた」と述べており、事実上の「削除要求」をしたといえる。
ホワイトハウスは今月8日、「ウラン購入計画」を示す文書が偽造だったことを認め、これをきっかけに、「ブッシュ政権は同計画が怪しいことを知りつつ、イラクの脅威を国民に印象づけるために演説に盛り込んだのでは」という情報操作疑惑が浮上した。
ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)は11日、「間違いだと分かっていることを一般教書演説に盛り込むことは断じてない」と釈明。ブッシュ大統領も「情報当局の許可を得たから演説した」とCIAに責任転嫁する姿勢を示した。
しかし、メディア報道や元高官の証言などを総合すると、各種情報を統括するホワイトハウスが、重要問題に関する情報当局の見方を知らなかったというのはきわめて不自然だ。
ブッシュ政権や与党共和党は、テネットCIA長官が11日、「すべては私の責任だ」という声明を出したことで今回の情報操作疑惑を決着させたい考えだ。しかし、民主党の大統領候補たちはこぞって「真相究明のため調査が必要だ」と訴え始めており、疑惑の火は収まりそうにない。 (07/13 01:24)
http://www.asahi.com/international/update/0712/012.html