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(回答先: イラク「刀狩り」難航 摘発強化で値崩れ、入手容易に [朝日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 6 月 11 日 17:12:34)
黒沢明「七人の侍」と武装抵抗権。
武装権というのは結構大事な権利だ。黒沢明の映画「七人の侍」は好き
で、五・六回見た。あの映画の主人公は七人の侍だけれども、真の主人公
は侍のリーダー格の志村喬が映画の終わり近くに言う、「真に勝ったのは
百姓達かも知れない」と言う言葉どおり、百姓たちではないかと思う。強
盗化した野武士集団に今まで虫けらの様に蹂躪されてきた百姓達が、戦乱
に破れて浪人化した侍をインストラクターとして雇い、刀・槍の扱い方、
組織された戦の仕方を学び武装化する。そして最後には野武士を破るとこ
ろにあの映画の醍醐味が有るのではないかと思う。百姓達が最初おっかな
びっくり、へっぴり腰ながら槍を持ち、最後には仲間と力を合わせて野武
士を撃退殲滅するのが何とも痛快だった。
日本では、豊臣秀吉の刀狩以来、延々と武器アレルギーがあって、銃で
も持とうものなら犯罪者扱いされかねない。しかし、世界的標準から見る
なら、日本の方が例外で、簡単に銃等武器が手に入るのが世界的な常識で
ある。
西欧なども例外ではない。銃所持が合法なのは別に珍しいことではない。
ドラクロア(フランスの画家、新古典主義に対して個性表現を重んずるロ
マン主義を確立。劇的事件に取材した構図に自由な生命の律動と豊かな色
彩感を盛る。1798〜1863=広辞苑より)の「民衆を率いる自由の
女神」がある。ライフルを高くかかげた女性が、蜂起した民衆の先頭に立
って突き進んでいるのが描かれている。その横では少年が小銃をかざして
従っている。小生流の解釈では女性は愛と自由と生命を、少年は未来を象
徴しているのではないかと思う。ようするに、そういう事を本当に守ろう
としたら、民衆の武装権が最後の砦であると言うことだ。武器の所持を、
自由とか民主主義とかと言った観念と矛盾するとは考えない文化的基盤が
日本などよりははるかにある。
1791年に制定され今に続く、合衆国憲法修正10カ条の内の、修正
第二条は言う、「規律ある民兵(ミリシア)は、自由な国家の安全にとっ
て必要であるから、人民の武器を保蔵しまた武装する権利は、これを侵し
てはならない。」
であるから、米国が民主主義の伝道者のような物言いをしながら、その
一方、イラクの人々から武器を取上げようとするのは、実はとても矛盾し
た欺瞞的な事なのである。
少なくともイラクの人々は自らの生命財産を護る為に武装する権利がある。