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(回答先: 類似事件、住民知らず 九州発 読売新聞 投稿者 エンセン 日時 2003 年 7 月 22 日 14:31:53)
長崎市の種元駿ちゃん誘拐殺害事件で、家裁送致された中学一年の男子生徒(12)の第一回審判が早ければ週内に開かれる。少年審判は原則二十歳未満を対象にしているが、実際に十二歳の審判があるのは異例。事件の凶悪さと低年齢者の犯行という点で、司法関係者の間でも「今回は特殊なケース」との見方が強い。
同市万才町、長崎家裁一号少年審判廷。正面に伊東浩子裁判長と裁判官二人が並ぶ合議で開かれ、この三人に向き合う長いすに少年と保護者が座るとみられる。事件の背景や少年の資質をより深く探るため、付添人弁護士や家裁調査官が出廷する可能性も高い。
少年は刑事責任を問われない十四歳未満の「触法少年」。少年法に基づき審判期日や内容、回数などすべて非公開で行われる。
「少年に威圧感を与えず、全員が同じ目線で対面する」。家裁は廷内の様子をこう語る。成人の裁判と違い、裁判官は黒色の法服は着ず、スーツ姿が一般的。審判廷の構造上、裁判官と少年との間に上下の段差はなく、一般人の傍聴席もない。
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第一回審判は、少年の名前や住所を確認する人定質問で始まり、裁判官が事件の送致事実をやさしい表現に言い換え読み上げる。これに対し、少年が事実の認否をする。
その後、警察の記録や家裁調査官四人による家庭環境などの調査結果を基に質疑に入る。一回の審判時間は「数十分から数時間」(同家裁)という。
焦点は、家裁が少年の精神鑑定のための鑑定留置を決定するかどうか。少年は駿ちゃん殺害時の心境を「自分が分からなくなった」と話しており、付添人も鑑定に前向きな考えを示している。この決定は初回の審判で下される場合が多い。
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家裁は、少年を鑑別所に収容する観護措置を二週間としていたが、十八日に二週間更新することを決定した。このため審判手続き上の観護措置の満了日は八月六日となるが、鑑定留置が決まれば、手続きは中断される。少年は、最終的に保護処分を受けると、児童自立支援施設などで更生を図ることになる。十二歳では矯正施設の少年院送致はない。
元最高検検事の土本武司帝京大教授は「少年審判には少年を擁護する『保護主義』に加え、厳しく内省を促す『責任主義』の両輪の考え方がある」としている。
2003年7月22日長崎新聞掲載
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/yuusatu/07/97.html