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(回答先: <長崎男児殺害>審判認める方針を示唆 少年の付添人 (毎日新聞) 投稿者 エンセン 日時 2003 年 7 月 22 日 14:29:25)
<5>類似事件、住民知らず (03.07.22)
「類似事件があったことを、早くに知らせてもらえれば、もっと注意することができたのに……」
長崎の男児誘拐殺人事件で、中学1年の男子生徒(12)が補導された9日、殺害された種元駿(しゅん)ちゃん(4)が通う幼稚園の園長は唇をかみしめた。
昨年3月以降、男児を狙ったいたずら目的の事件が4件発生していたが、地域に情報は届いておらず、警察批判も噴き出した。
「大勢で目を光らせる方がいい。情報を隠さないで」。地元の自治会長(72)は事件後、警察に抗議した。男子生徒と同じ集合住宅に住む主婦(45)も「みんなで前の事件のことを話していれば、あの生徒だって(本件の犯行を)思いとどまったかもしれない」と振り返る。
警察が事件の公表に慎重なのは、被害者が二重のショックを受けかねないからだ。未成年者が犯人と見られる場合には、さらに消極的になる。
昨年9月、神奈川県内のマンションのロビーで、子どもの悲鳴が上がった。「うちの子だ」と気付いた母親(34)が駆けつけると、少年が足早に立ち去り、二女(8)と三女(6)が「キスされた」などと叫びながら駆け寄ってきた。
母親は警察に被害を届け、自治会にも相談。1か月後、近くの中学3年の男子生徒が補導された。「住民がほしいのは生の情報。それを警察も分かってほしい」。母親はそう訴える。
◆SOS見落とし〜「親に未熟さ」の指摘も
長崎事件では、親の役割や責任にも関心が集まった。内閣府が1昨年11月に行った世論調査では、少年の非行の原因として「家庭環境」を挙げた人が、未成年者で6割、成人で7割を超えた。
家庭裁判所調査官研修所も同年3月、殺人や強盗などの事件を起こした少年20人を調査し、少年犯罪には親の影響が大きいことを指摘。罪を犯した少年は、親からの過大評価や、挫折時に無視されたりしていた。幼少期から問題があった少年の多くは、親が育児への不安を抱いたり、多額の借金を抱えたりしていた。
この調査をまとめた東京家政学院大学の原口幹雄教授(家族心理学)は「親として機能していないから、子どものSOSを見落としてしまう。親たちに『大人性』が欠如している」と話す。
少年の心に生まれる暴力や犯罪への衝動。それを社会がどう察知するのか。起きてしまった悲劇をどう検証し、再発防止に役立てるのか。長崎事件が投げかけた課題は重い。(おわり)
http://kyushu.yomiuri.co.jp/spe-3/nds/frnds_main.htm