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悪魔組織の犯罪01
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投稿者 サム 日時 2003 年 7 月 11 日 23:58:36:

初めに

 やらせにもいろいろある。例えば国会討論がその一つである。野党議員が与党議員の不
正を鋭く追及する。あるいは与党の政策の失敗を糾弾する。それに対する与党の議員はの
らりくらりと身をかわす。一見したところでは、議会制民主主義が正常に機能しているよ
うに見える。しかし良く考えて欲しい。野党議員の質問の内容はあらかじめ用意されたも
のである。その証拠に紙を見ながら質問している。そしてそれに対する与党議員の答えも
また同様である。野党議員が質問し、それに対して与党議員が答弁する。その答弁に対し
てまた野党議員が反論する。その反論にまた与党議員が応じる。これはすべて予め決めら
れたシナリオに沿って行われているのである。舞台裏で野党の質問内容と与党の答弁内容
は予め調整済なのである。
 こう質問しますからこう答えて下さい、それに対してこう攻めます。そうしたらこちら
はこう答えましょう。このようなやり取りが予め行われているのである。つまりやらせで
ある。しかも野党議員の質問の内容も、与党議員の答弁の内容も、共に議員先生が考えた
ものではないことは言うまでもない。先生方の背後には、優秀な官僚諸君が控えているの
である。あるいは、質問も答えもすべて一人の演出家が考えたものかも知れない。ではこ
のやらせの目的は何なのだろうか。それは簡単なことだ。テレビを見ている視聴者に、民
主主義が正常に機能しているという幻想を与えるためである。本当に重大な問題は、国会
で討論されるようなことは決してないのである。
 別のやらせを考えてみよう。テレビのクイズ番組はどうであろうか。黒柳徹子などが出
演している番組である。視聴者はクイズの答えは出演者が自分で考えて答えているとお思
いであろうか。実はそうではないのである。その証拠に、出演者が司会者に答えのヒント
を求めることがある。それに対して司会者はすらすらと答えている。こんな事は予め準備
がなければ出来ないことなのである。すると、どんなヒントを求めてそれに対してどう答
えるかということも、予め決められたシナリオの内であるということになる。ということ
は、肝心の質問の答えも出演者が自分で考えているとは思えない。出演者は予め自分に与
えられている答えを紙に書いて見せるだけなのである。後は迫真の演技で視聴者の目を誤
魔化す。すなわち、やらせである。番組をスム−スに進行させるためには、あらゆる細部
まで予め決定しておかねばならない。そうしてこそ、一定の思考様式に視聴者を誘導する
ことが可能となるのである。
 最後にワイドショ−の芸能人のゴシップネタを取り上げてみよう。誰それちゃんと誰そ
れ君が恋愛関係にあるとか、別れたとか、浮気しているとか、離婚しそうだとか、そうい
った類の情報である。まあこんなこと、本気で信じている人も少ないかも知れないが、こ
れまたでっち上げであることは明らかであろう。芸能人は夢を売るのが商売である。勿論
、彼らにも私生活があっても良いはずである。しかしその私生活まで含めて、派手なショ
−を演出しなければならないのである。何故であろうか。芸能人とは大衆の憧れの的であ
る。人間は憧れの対象と自分を同一化するように行動するものである。こんなことは心理
学を持ち出すまでもないだろう。その憧れの的である芸能人は色恋沙汰に浮かれている。
すると大衆にとっても、それが理想の生活様式になるのである。こうして不倫や離婚で家
庭は破壊され、男女関係はセックスだけの結びつきになり、女性の男性化、男性の女性化
が進行して自然の生態系は破壊されてしまうのである。

 さて、本書で筆者が取り上げるのは、もっと重大なやらせである。それは、殺人事件で
ある。筆者がここで殺人事件がやらせであると言う意味は、殺人の真犯人は決して捕まら
ないということなのである。すると逮捕されて自白して有罪を宣告された人達は、殺人事
件の犯人ではなかったことになる。彼らは虚偽の自白を行ったのだ。すなわちこれ、やら
せである。しかしこのやらせが前述のものと異なる点は、彼らが決してやらせの積極的な
加担者ではなかったということにある。彼らはいやいやながらこのやらせの共犯者になら
ざるを得なかったのである。何故か。それは本書をじっくりと読み進めればお分かりにな
るだろう。
 ところでこの国会答弁のやらせや、クイズ番組のやらせや、芸能人ゴッシプネタのやら
せや、殺人事件のやらせにしろ、すべてフリーメーソンが大衆に仕掛けた心理戦争なので
ある。ここに心理戦争のテクニックの一つをご紹介しよう。

 南北戦争中にハワ−ドと、マリソンという二人の新聞記者がAPの特電を捏造したこと
がある。リンカ−ン大統領が40万人の徴兵を命じるというのだ。
 陰謀者たちは、そのような徴兵が発表されれば、金融界や株式市場を揺さぶり、金の価
格を高騰させるだろうと承知していた。そのため、二人がデマを流す数日前に、ハワ−ド
は大量の金をいろいろな名前を使って思惑買いした。彼がこの計略の成功で何千ドル儲け
たのかは、推測するしかない。
 二人は逮捕されたが、減刑の嘆願を受け入れたリンカ−ンは二人を釈放した。実は、リ
ンカ−ンは彼らに感謝の念を抱く特別な理由があったのだ。ハワ−ドは詐欺師であるだけ
でなく、政治的軍事的状況を見る目があった。新規の徴兵の必要性は非常に大きかった。
事実、偽の声明が発表されたときに、リンカ−ンの机の上には30万人の徴兵を命ずる本
物の声明が置かれていた。リンカ−ンは、偽の声明が大衆や金融市場に与えた影響を見て
、実際の召集令を事態が落ち着くまで60日間遅らせたのだ。

 以上のエピソ−ドを聞いて思うのは、実はリンカ−ンもこの記事のでっち上げに関与し
ていたのではないのか、ということだ。徴兵の声明を発表すれば、大騒動が持ち上がるこ
とは目に見えている。そこで偽の声明を流して事態が沈静化するまで待ち、新たに本物の
声明を発表するという訳だ。2度目の方が当然、大衆に与える衝撃は少ないだろう。さら
に、徴兵数が40万から30万に減っているのもみそである。何か得をした気分になるか
らだ。
 この心理戦争のテクニックは何も奇抜なものではない。商品広告のチラシの値段のとこ
ろに線が引かれて、その横に新たに値引きされた値段が書かれているのを見たことがない
人はいないだろう。うぶな人は本当に値引いて商品を売っていると錯覚するかもしれない
が、これが販売戦略の一つであることは良く知られている事実である。最初から値引き価
格で商品を売るために、わざと高い値段を商品に付けて置くのである。消費者は何か得を
した気分になるからである。
 このテクニックは日本政治の誘導にも使われた。関東大震災後の「帝都復興案」は、当
初40億円にものぼる大計画だった。これが最終的には、「特別都市計画法」と修正され
、3億4200万円があてられることになったのだ。
 時代が下って、つい先頃世間を賑わしたものに、オウム真理教に対する破壊活動防止法
の適用問題があった。結局破防法は適用されなかったが、1999年の暮れに破防法をマ
イルドにした内容のオウム新法が成立した。
 恐らく少年法改悪も、これと同じ手順を踏んで行われるだろう。最初に過激な改悪内容
が発表されて、その後その内容を和らげたものが施行されるという具合に。あるいは政府
は、もうこんな手順を踏む必要も感じていないかも知れない。政治的なアパシ−(無関心
)が大衆に蔓延してしまっているからだ。

 それにしてもつくづくと感じるのは、大衆は何と騙され易い人種なのかということであ
る。しかし振り返って我が身を考えると、つい先頃まで筆者もその騙され易い大衆の一人
だったのである。では筆者が何故このペテンに気づき、催眠術から目を覚ますことが出来
たかと言うと、それはマスコミ報道に疑いを持ち始めたからである。一度疑ってかかれば
、マスコミが垂れ流す情報の齟齬は簡単に見つけることができる。後は、マスコミが大衆
を欺くその理由を突き止めれば良い。これは確かに大変な作業ではあった。不断の学習と
鋭い知性が要求される作業である。しかしその果実(楽しみ)もまた大きいのである。本
書が多くの読者の陰謀研究の一助となることを願って止まない。そして世の中の矛盾に気
づき陰謀の存在を疑い始めた人には、筆者から最上の格言をお贈りしたい。

 すべてを疑え!

 陰謀研究はこの一言に尽きるのである。



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