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(回答先: <福岡一家殺害>遺棄直前に不審なワゴン車 犯行グループ、下見か (共同通信) 投稿者 力なき市民 日時 2003 年 7 月 07 日 00:04:58)
福岡・親子4人殺害事件
証拠が語る犯人像〜一家殺害から2週間
(03.07.06)
4人の遺体が見つかった博多湾の岸壁付近を調べる捜査員(6月20日、福岡市東区で)
親子4人の命が奪われた福岡市東区の衣料品販売業松本真二郎さん(41)一家殺人・死体遺棄事件は、先月20日の発覚から2週間が過ぎた。手錠、ダンベル、乗り捨てられた松本さんの乗用車――。残された遺留品は少なくなく、不審な複数の男と女の目撃情報も出ている。現場に残された手がかりから、幼い子供2人の命まで奪った犯人像を追った。
■三つの現場 久留米に車…被害者の経歴熟知
路上には、折れた木の小枝や葉が散らばっていた。台風6号の接近から一夜明けた日の出直後の6月20日午前5時半。福岡県久留米市にある大手タイヤメーカーの厚生施設前を、銀色のベンツがゆっくりと走っていた。乗っていたのは少なくとも3人。ベンツは、何かを物色するように、施設の周りを一周し、駐車場の方向に消えた。
「車上狙いかと思った。福岡ナンバーだった」。目撃した会社員は、こう証言する。
4日後、松本さんのベンツがこの駐車場で発見された。後部座席から検出された微量の血痕は、一家の血液型と一致した。自宅から博多湾の遺体遺棄現場まで約3キロ、それから久留米まで約40キロ。久留米の目撃情報から逆算しても、矛盾はない。三つの点が、一本の線につながった。
だが、なぜ久留米に向かう必要があったのか。捜査本部が関心を払っているのは、松本さんが約20年前、隣接する佐賀県鳥栖市の飲食店で働いていたという経歴だ。約2年半の勤務期間には、交際中だった妻千加さん(40)も遊びに来ており、久留米市内にも知人がいるという。
「久留米に詳しい人物の関与は間違いない。ただ、松本さんの経歴を知った上で、警察の目を久留米にそらせる工作の可能性もある」。ある県警幹部はこう指摘する。
■手がかり 防犯カメラ…カギ握る短髪の男
6月18日の昼下がり、自宅から約1キロ離れた国道沿いの量販店。複数の防犯カメラが、手錠とダンベルをまとめ買いする20歳前後の男をとらえた。顔の輪郭はあごがとがった逆三角形、顔が小さく、色白、細身で小柄。長髪でバンダナなどを頭にまいているように見えたが、画像解析の結果、短い黒髪でバンダナなどもしていないとわかった。
放置された松本さんのベンツ、4人の遺体に取りつけられた手錠、ダンベル、鉄製の重り、自宅に残された靴跡。中でも、捜査本部は、この若い男に注目。画像をもとに、量販店の従業員や、近くのゲームセンターなどに出入りする少年らに聞き込みを行っている。
久留米市の目撃情報でも、この男に特徴が似た人物が車内にいたという。男が犯行に深く関与している可能性が高いとみている。
寄せられた情報などから、犯人グループの構成が徐々に判明しつつある。
自宅から見つかった家族以外の靴跡は、少なくとも3種類以上。犯行時刻前後、自宅に出入りするのが目撃された人物は、19日午後10時半ごろに30〜40歳代の女、翌20日午前4時ごろに2人の男がいる。事件発覚後、名乗り出ていないことから、捜査本部は、犯人グループは少なくとも3人以上の男女とみている。
◆金銭トラブル? なぜ子供まで
■見えない動機
最大の謎は、松本さん夫婦だけでなく、小学生の子供2人まで殺害しなければならなかった犯行の動機だ。
長男で私立福岡海星女子学院付属小6年、海君(11)、長女で私立福岡雙葉(ふたば)小3年、ひなさん(8)は、二階のベッドで就寝中を襲われた疑いが強い。司法解剖の結果は、窒息死。2人の首には手で絞められた跡が生々しく残り、顔などを殴られていた。
知人らによると、松本さんは福岡市内の高校を中退後、鳥栖市の飲食店を経て東京都内の有名焼き肉店で修業を積んだ。約15年前に福岡市中央区で念願の韓国風焼き肉屋を開店。テレビなどで取り上げられ、芸能人も足を運ぶほど評判だった。しかし、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)の影響で売り上げが落ち、1年半前に閉店に追い込まれた。
その後、衣料品販売業を営む親類を手伝っていたが、本格的な事業を始めるため、今年5月には知人の休眠会社を譲ってもらい、千加さんが社長、自分が役員に就任し、新たな挑戦を始める矢先だった。
松本さん周辺には、金銭貸借など金を巡るトラブルがいくつか浮上しているが、家族全員が命を狙われるほどの内容は確認できていない。
「残虐、残忍で恨みのこもった事件。だが、何が理由であれ、落ち度があるとは思えない子供が被害に遭うことは許せない」
捜査本部は145人体制で久留米、鳥栖両市にも捜査員を派遣し、事件解決の糸口を捜し続けている。
今回の事件について、田宮栄一・元警視庁捜査一課長に聞いた。
遺体を海に沈めるという行為は、犯人が完全犯罪を目指したように思える。しかし、自宅近くの水深が浅い場所に捨てたため、すぐに発見されてしまった。
自宅に近い量販店では、犯人グループの一員と思われる若い男が、手錠などを購入する姿が防犯カメラに映されていた。松本さんの車も見つかりやすい場所で発見されており、計画的というより、何かあたふたと処理をしたとの印象を受ける。
動機は金銭トラブルのもつれではないか。取引先や関係者に対し、「トラブル解決のため、出るところに出る」などと強い態度に出たため、相手が逆上して犯行に及ぶことはあり得る。子供2人は、犯行を目撃されたため、口封じのため殺害したのだろう。
事件から2週間が経過し、犯人は外国に逃亡した可能性もある。急転直下するとすれば、実行犯の一部が「指示を受けただけで、死刑にはなりたくない」という一心で、自首する時だ。期待したいが、同時に他のメンバーから命を狙われる懸念があり、長期化する恐れもある。
◇福岡一家殺人事件の経過◇
【6月18日】
昼ごろ 松本さん宅近くの量販店で、短髪でやせた20歳前後とみられる若い男が手錠とダンベルを購入
【19日】
18時30分 千加さんと海君、ひなさんが博多区の千加さんの実家に立ち寄る
20時30分 千加さんたちが実家を出て自宅に戻る
22時30分 白っぽい乗用車が松本さんの玄関前に止まり、女性が家の中に入る。車庫に白いワゴン車
【20日】
1時30分 松本さんが自宅近くで知人と携帯電話で話をする
4時 白っぽい乗用車が玄関前に止まり、男2人が家の中に入る。同じころ、「ギャー」という悲鳴が聞こえる
5時30分 松本さんの車と酷似した福岡ナンバーの銀色のベンツが、福岡県久留米市の駐車場周辺をゆっくりと走行。車内に量販店の防犯カメラの男と似た人物
5時45分 松本さんの車と酷似した銀色のベンツが同駐車場に止まり、周りに3、4人の男が立っていた
6時 千加さんの父親が子供2人を迎えに松本さん宅を訪問。4人がいないことに気づく
8時30分 福岡県警東署に家出人捜索願を提出
14時25分 貯木場の作業員が博多湾で千加さんの遺体を発見し、110番通報
【24日】
14時55分 福岡県久留米市で松本さんの乗用車を発見
http://kyushu.yomiuri.co.jp/spe-3/fos/fr_fos.htm