現在地 HOME > 掲示板
> ＩＴ１ > 937.html
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
> ＩＴ１ > 937.html
★阿修羅♪
|
|
ZDNN 2003年9月9日 11:03 AM 更新
ついに始まったRIAAの一斉個人攻撃、261件の提訴
http://www.zdnet.co.jp/news/0309/09/ne00_riaa.html
（ RIAA＝Recording Industry Association of America ）
レコード業界が個人のファイル交換ユーザーを相手取った一斉訴訟を開始
した。最終的には数千件の訴訟が起こされる可能性があるが、実際はほと
んどが審理に持ち込まれる前に和解に至る公算が高い。
全米レコード協会（RIAA）は9月8日、「著しい」著作権侵害により数百
万ドルの損害をもたらした可能性があるとして、ファイル交換を行ってい
たとされる人物を相手取り、261件の訴訟を起こしたことを明らかにした。
以前から予告されていたこの一斉訴訟は、音楽業界がKazaaや今は亡き
Napsterなどのオンライン楽曲交換サービスに3年にわたって仕掛けてきた
闘争の節目となるものだ。そして同業界のデジタルの歴史の中で、最も議
論を呼ぶ動きの1つでもある。
ファイル交換ユーザーはCDの購入者でもあるかもしれないため、業界は
長い間、これらユーザーとの直接の衝突を避けてきたが、業界幹部はつい
に我慢できなくなったと語る。8日の訴訟は第一波にすぎず、RIAAは向こ
う数カ月間に「数千件の」訴訟を起こす可能性があるとしている。
RIAAのケアリー・シャーマン会長は次のように語っている。「当団体の
目的は報復でも罰を与えることでもない。P2Pユーザーに、自分の所有し
ていない楽曲の交換をやめさせることだ」
今回の訴訟は、著作権法を個人のインターネットユーザーに対して大規
模に適用した初めてのケース。海賊サーバ・サイトの運営者に対する訴訟
はこれまで散発的に行われていたが、一般のコンピュータユーザーが、広
く普及している行為に対して法的責任を問われるリスクにさらされること
はなかった。
先例のない訴訟を起こすことで、その点を強調しているのだとRIAAは語
る。Napsterの台頭から今日に至るまでに、数千万人のユーザーが、自ら
の行為の合法性をほとんど考えることなく、楽曲、映画、ソフトをKazaa
などのサービスを介してオンラインで交換するようになった。先週には、
RIAAによる訴訟の脅威が迫っていたというのに、Download.comで280万回
以上Kazaaソフトがダウンロードされていた。Download.comはCNET
News.comの発行元CNET Networksが運営するソフトウェア集約サイト。
実際、Pew Internet and American Life Projectによる最近の調査では、
音楽を交換しているユーザーの67％が、著作権付きの音楽かどうかは気に
しないと回答している（8月2日の記事参照）。
今回の一連の訴訟は、このような行為の代価を初めて本格的に示すもの
となる。著作権法の下では、違反者は違反行為1件につき最大15万ドルの
支払いを命じられる可能性がある。今回の訴訟の一部被告は驚くほどのダ
メージを被ることになるかもしれない。RIAAによると、8日に提訴された
被告の大半は、1000曲以上の楽曲をファイル交換ネットワークで共有して
いたという。
しかし、実際に審理にまで持ち込まれるケースはほとんどないだろう。
RIAAは4月に4人の大学生を相手取って著作権侵害訴訟を起こしたが、被告
はすぐに1万2000〜1万7000ドルを支払って和解することに同意した（5月2
日の記事参照）。今回の訴訟の被告も、多くは和解に応じる可能性が高い。
シャーマン会長によると、既に「少数の」被告が、平均3000ドル程度を
支払うという仮の和解合意を結んでいるという。
今後和解に応じる被告については、提訴後の和解となるため、和解金は
もっと高額になる公算が高いとシャーマン会長は語る。ただしそれぞれの
訴訟について、被告に和解を望む場合の連絡先を通知しているという。
この件に関わりのない弁護士は、RIAAの証拠が法廷で支持された場合、
被告が説得力のある申し立てをするのは難しいだろうと語る。RIAAは各被
告が交換した楽曲のリストを集め、これらファイルを追跡して特定のネッ
トワークアドレスを突き止め、召喚状を使ってそのアドレスを特定のイン
ターネットアカウントに結びつけている。
著作権法では、著作権で保護された作品を無許可で複製することはもと
より、無許可の複製物を配布することも禁じられている。ファイル交換ネ
ットワークで大量の著作権付きファイルを交換したユーザーは、複製物の
配信者と見なされる可能性が高いと多くの弁護士は指摘する。
「これは被告側にとって困難な闘いになるだろう」と米サンフランシス
コの法律事務所Covington and Burlingの知財担当弁護士エヴァン・コッ
クス氏は語る。「多数のファイルを共有フォルダに置き、インターネット
からアクセスできるようにしている場合、確実にこれらの複製物を配布し
ていることになる」
RIAAの動きに批判的な向き――中でも最も有名なのが電子フロンティア
財団（EFF）だ――は、RIAAはいくつかのケースで間違いを犯した可能性
があるとし、その例として複数の人間がインターネットアカウントを共有
している場合、親が子供の行動を把握していない場合、問題のアカウント
が開放されている無線LANに関連したものである場合を挙げている。
「レコード業界が本当に追及するべき相手を捕まえたという前提に立た
なくてはならない」とEFFのフレッド・フォン・ローマン弁護士。「例え
ば、インターネットサービスプロバイダ（ISP）のアカウントが母親や父
親の名前で契約されたものだからといって、親がKazaaを使っていること
にはならない。複雑なケースがたくさん出てくるだろう」
今回の訴訟は全米各地で起こされ、Kazaa、Blubster、Groksterなどの
ファイル交換ソフトのユーザーが被告となっている。
これらの訴訟が進む一方で、まだ結論の出ていない関連訴訟もいくつか
ある。SBC CommunicationsのPacific Bell Internet Services部門など一
部ISPは、RIAAがファイル交換ユーザーの身元情報を集めるために利用し
ている召喚状の正当性に異議を唱えている。またある匿名のユーザーは、
召喚状のプロセスがプライバシー権を侵害していると主張している（8月
28日の記事参照）。
これらの訴訟と並行して、RIAAはオンライン特赦キャンペーンの詳細を
披露し、懸念を抱いているファイル交換ユーザーに対し、訴訟を起こされ
る前に名乗り出れば、条件付きで訴訟を免除すると伝えている（9月6日の
記事参照）。
この「Clean Slate」プログラムでは、ファイル交換ユーザーは、Kazaa
などのサービスからダウンロードした著作権付き作品をすべて破棄し、今
後一切オンラインで著作権付き作品を交換しないという誓約書に署名しな
ければならない。
誓約書に署名して返送したユーザーは、過去の侵害行為についてRIAAか
ら訴訟を起こされることはないとシャーマン会長は説明している。ただし、
今後のファイル交換対策の中でそのユーザーの名前が挙がった場合は、
「意図的な侵害行為」でより大きな損害をもたらした責任を問われる可能
性がある。
RIAAは、収集した情報をマーケティング目的で使うことも、ほかの著作
権保有者団体と共有することもないとしている。EFFのローマン弁護士な
ど批判的な向きは、そのような約束はあてにできないとし、RIAAのプライ
バシーポリシーでは「法の下で要請があれば」情報を共有することができ
るとされており、これにより音楽出版社や映画会社などの団体が、召喚状
を使ってRIAAの情報を入手し、それを利用して訴訟を起こすことができる
かもしれないと指摘している。
原文へのリンク
関連記事
音楽業界、不正ファイル交換の赦免プログラム提供
一斉訴訟の前哨戦？ RIAAが“抵抗者”を集中非難
RIAA、訴えるのは「重度のファイル交換者だけ」
容疑者どうやって特定？ 米ISP団体がRIAAに質問状
RIAAの個人ユーザー追及に一部歯止め
RIAAの個人ユーザー追及は裏目に出るか？
一筋縄ではいかないRIAAの個人ユーザー攻撃
レコード業界、ファイル交換ユーザーに一斉攻撃
[John Borland, ZDNet/USA]
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。