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Microsoftの外交政策は“Linux中心”
http://www.asyura.com/0306/it01/msg/929.html
投稿者 クエスチョン 日時 2003 年 9 月 09 日 22:40:17:WmYnAkBebEg4M

(回答先: 中国・官公庁のコンピューターに国産ソフト使用を義務付け(人民網日文版) − 外国産ソフトのプレインストールは特別申請必要 投稿者 シジミ 日時 2003 年 8 月 18 日 04:14:31)

Microsoftの外交政策は“Linux中心”
http://www.zdnet.co.jp/news/0303/10/cead_cooper.html

米国政府高官に向かって「クソくらえ」と暴言を吐いたのは過去のこと。
Microsoftが進める各国政府機関向けソース開示プログラムは、かなり外
交的に受けの良いものとなっている


 Microsoftにとって、世界中がWindowsの海賊版で溢れること以上の悪夢
があるだろうか?


 米国外の国々で横行するWindowsの海賊行為がMicrosoftに及ぼす売上機
会の損失は、2003年、少なく見積もっても数千万ドルに相当することだろ
う。同社経営陣の注意を引くに十分深刻な数字ではあるが、年商2840億ド
ルの企業にとって「はした金」にすぎないこともまた事実。

 そんな当世最大の権力を握るソフトメーカーMicrosoftにとって、実は
海賊行為よりはるかに恐ろしい悪夢は存在している。それは、世界中が
Linuxで溢れることだ。

 Linuxペンギン軍団や、コラボレーティブソフト運動を推進する似たよ
うな考えを持つ人々は、まだ、「世界制覇の日」を現実としてとらえてい
ないかもしれない。だが彼らがその実現に向けて歩を進めつつあることは
明らかだ。実際、いくつかの国では、商業ソフトが唯一の現実的選択肢で
ない限り、政府機関にオープンソースあるいはフリーソフトの使用を義務
付けることが検討されている(2001年9月の記事参照)。

 こうした動きがBill Gates氏を歯ぎしりさせている理由は容易に理解で
きる。このままにしておくと、国際レベルでのオープンソースソフトの導
入が、Windowsの独占的主導権を脅かすことになるからだ。これは1990年
代後半、当時のJanet Reno米司法長官がMicrosoftを法廷に引きずり出し
て以来、最も危険な脅威だと言える。

 MicrosoftのSteve Ballmer社長がReno司法長官について「クソくらえ」
と暴言を吐いた当時、Microsoftはまだ“やんちゃな悪ガキ”だった。そ
してこうしたマナーの悪さを披露したツケは大きかった。このため、以降
同社は同じ過ちは繰り返していない。

 当時と比べると、Microsoftは各国政府との取引を驚くほど手際よく進
めている。オープンソースが引き起こす地殻変動を食い止めようと、
Microsoftは今年1月、Windowsのソースコードを各国政府機関に開示する
計画を発表した(1月16日の記事参照)。Microsoftが“秘伝のソースのレ
シピ”を――相手が政府であろうと民間企業であろうと関係なく――外部
に明かすことをどれほど長く拒み続けたかを考えると、今回の開示計画は
思いもよらなかった降伏、と見なされるかもしれない。

 だが現実は違う。

 Microsoftは一応、政府機関向けソースコード開示プログラム
「Government Security Program」(GSP)はあくまでも同社OSのセキュリ
ティに対する公衆の懸念にこたえるだけのものだと断っている。GSPに参
加する政府機関は、その目的のために、Windows 2000/XP/Server 2003/CE
のソースコードを閲覧することができる。そのコードを使って、政府機関
はWindowsの独自バージョンを開発できるし、通常は開示されない
Microsoftのセキュリティ文書を閲覧することもできる。

 Microsoftはここで、自社の成果に対して非常に控えめな姿勢を取って
いる。

 ある意味では、これは確かに、Microsoftが一般的なセキュリティ/コ
ストの問題で顧客を支援できるのかという純粋な技術的疑問に答えるもの
だ。しかし実際はそれ以上の意味を含んでいる。各国政府は自国の国益の
ためには多種多様なソフトを確保したいと考えている。Microsoftは必要
なベンダーかもしれないが所詮は「アメリカの」会社。となれば各国政府
機関にとっては、ソフトのインフラを多様化しておくに越したことはない。

 中でも中国政府は、米国政府が中国のコンピュータから情報を引き出す
ことができる秘密の裏口コードがWindowsに埋め込まれているかもしれな
いと神経をぴりぴりさせている(9月26日の記事参照)。まるでMSG(グル
タミン酸ナトリウム)を過量摂取して幻覚でも見ているかと疑ってしまう
が、これは同国が抱いている現実の感覚だ。中国政府はLinuxやその他の
オープンソースソフトに、そうした疑いの目を向けることはないだろう。
ユーザーがプロセスごとに何が起きているかを正確に把握できるからだ。

 Microsoftに外交政策に傑出した人物はいないはずだが、GSPを考え出し
た人物が誰であれ、このコンセプトは極めて外交的に受けの良いものに仕
上がった。同社はこれまでに、中国、ロシア、NATO(北大西洋条約機構)、
英国からGSP契約を取りつけ、現在30以上の外国政府、地域、組織と交渉
を進めているという(3月1日の記事参照)。

 GSPに対する初期反応を見る限り、Microsoftは情報開示に対する顧客の
懸念にうまくこたえる形でPRに成功している。ただ、同社が危ない橋を渡
っていることは言うまでもない。Gates氏やBallmer氏は、各国の(特に中
国の)役人たちに、海賊行為の撲滅に一層努力してもらう必要もあるから
だ。これを、相手が怒ってLinuxディストリビューターと契約してしまう
ような侮辱的言葉を避けながら、各国政府に説得していく必要があるわけ
だ。

 Microsoftが打ち出したGSPが、オープンソースの成長を鈍らせることが
できるかどうかは、この先数カ月の展開を見ないと分からない。最大の問
題は、GSPが「小さすぎ、遅すぎた施策」でないかどうかだ。


原文へのリンク

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