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(回答先: RDF発電所が再び爆発 三重の最新鋭施設 (共同通信) 投稿者 エンセン 日時 2003 年 8 月 19 日 17:37:52)
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200308221430000000083496000
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世界の環境ホットニュース(GEN)249号
転載歓迎 03年8月22日・別処珠樹
ごみが爆発した理由
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去る19日に、三重県多度町のRDF発電所で、貯蔵中のRDF(固形化ごみ)
が爆発し、消防士お二人が亡くなられたことは、新聞報道などですでにご存知の
通りです。これはたまたま起きた一地方の事故などではなく、これまでの技術の
過ちが積み重なって起きたもので、日本のごみ処理技術を振り返ってみても、特
に問題の大きい事故として、見過ごせないものです。
21日午前、このRDF発電所に固形化ごみを送り出している、三重県上野市の
「さくらリサイクルセンター」(施工・管理:神戸製鋼)で事故に関する説明会
があり、参加してきました。多度町ではなく、上野市でこのような説明があった
のは、上野市から搬出しているRDFの成型が悪く、すぐ崩れる不良品が多かっ
たことから、この施設からの搬入品が爆発原因の一つになっている可能性がある
からです。以下は住民側と施設側のやりとり、およびその後のRDF実見のまと
めです。細部に関する記述が出てきますので、大枠だけを知ればよいという人は、
以下の 1)〜13) の列挙部分はとばしていただいてもOKです。
施設側:前川所長、福本所員、神戸製鋼側責任者・北村さん。
住民側:伊賀の命を守る会、廃棄物問題三重ネットワーク、奈良ごみの会。
1)02年12月から本格稼動。
2)運転開始以来、16回にわたって乾燥機などで発火事故が起きている。これ
は乾燥機の出口付近に繊維状のごみがたまりやすいことによる。
3)乾燥機で熱を持ったごみが次の工程に運ばれ、比重差選別機や風力選別機の
内部でも発火が起きた。
4)トラブルが発生するたびに、人が内部に入ってごみをかき出していた。
5)トラブル改善のため「かきおとし板」をとりつけ、以後は発火していない。
6)発火については三重県企業庁(発電所の所管部署)に報告していない。
*
7)運転開始以来、2月まではRDFの成型がわるく、うまく固まっていないも
のがあった。本来3〜5センチの長さが必要だが、2センチ位のものが出る。
8)乾燥機出口の水分含有量は当初5〜18%と設定していた。しかし成型がうま
くいかないので、5〜12%に設定を変更した。これを超えるものについては、
ごみピットに戻すように改めた。
9)その結果、現在ではTR(標準情報=JISの前段階)の基準に合うものを
搬出している。
10)成型不良のRDFについては、発電所から注意を受けたことは数度あるが、
返品されてくることはなかった。
11)所長「うちから出たものも入っている可能性があります。他人事とは思えま
せん」
*
12)ドラム缶にRDFを詰め、水銀温度計で温度をはかる実験を行っていた。し
かし、温度が異常に上昇したことはこれまで一度もなかった。屋内で空調のき
いた場所だったからかもしれない。
13)14日に起きた第1回の爆発以来、県との情報交換はなかった。20日、す
なわち死亡事故の次の日、初めて行政事務組合の事務局次長が県と接触した。
製造過程は品質には関係しないと思っていた。
施設側は、現在RDFがうまく成型されるようになっていると主張していました。
しかし実際にトラックに積み込まれたRDFは「ぼろぼろ」のものでした。中に
うまく成型されて長さが5センチ以上あるものも含まれていたものの、大半は十
分にかたまったものとは言えませんでした。RDFを袋に集めた「伊賀の命を守
る会」の清水たか子さんは、手ですくうとすぐにぼろぼろと崩れるとおっしゃっ
ていました。要するにその程度のものを完成品として送り出しているわけです。
さて、とりあえず気づいた問題点をあげておきます。
● 成型の不十分なRDFが今も送り続けられている。これはしっかり成型され
たRDFにくらべて隙間が多く、すぐに水分を含みやすい。例えてみると新品
のクレヨンと、折れて小さくなった黒砂糖菓子「黒棒」の関係。
● プラントでしばしば発火を起こしている。発火点の乾燥機以外に、そのあと
の工程である選別機などでも発火が起きていることから、RDFの内部がかな
りの熱を持っている可能性が高い。
● トラックに積み込むときに、従来のようにフレコンバッグと呼ばれる500
キロ入りの袋に入れるのではなく、幌つきのトラックに直接積み込む方式なの
で、中心部が熱を持っている可能性が高い。
● 発火などのトラブルに関して施設側は三重県企業庁(発電所の所管部署)に
一切報告していなかった。
● 現在もなお、成型が十分でないRDFを送り出してクレームがつかないこと
から、桑名発電所の安全管理がきわめてずさんであると考えられる。なんのた
めのRDF成型なのか。
● 爆発した貯蔵槽は直径16メートル、高さ27.8メートル、容量4000立方メート
ルと大変大きく、その中に560立方メートルのRDFが貯留されていた。こ
れだけの量が集まれば、その内部が発酵・化合によって発熱することは十分予
想されたはず。このような形で貯留すること自体に問題があっただろう。また
RDFがどの製造施設から出たものか、袋なしで混合されているので不明。
RDFには「ごみ固形燃料」という名前がつけられています。しかし実態として
は、排ガス対策のない工場などで燃料として使えるものではなく、セメント工場
や製紙工場など、特殊な工場で逆有償で引き取られていたにすぎません。そのた
め各地にRDF発電所が建設され、現在、大牟田・能登・桑名・鹿島で操業して
います。来年は広島県福山でも操業を始めることになっています。これでRDF
製造施設が数多く作られるようになり、「ごみ処理広域化」の一翼を担うように
なりました。
しかし、今回の事故とその背景を見ていますと、RDFが発火しやすい燃料であ
るという意識が当事者のあいだで希薄であったと思われます。560立方メート
ル(500トン足らず)も集めると、どういうことになるか。そういう想像力が
欠けていたとしか言えません。私自身も、あのような無茶な貯留方法を採用して
いるとは思いませんでしたから、甘かったといわれても仕方ありません。しかも、
三重県内の各製造施設同士の情報交換や共同研究がほとんど行われていなかった
ようです。上野の施設で尋ねたところ、他の施設のメーカーがどこなのかさえ知
らないと担当者は話していました。
このようなことから、今回の事故は技術的な研究がほとんどなされていなかった
こと、各施設と発電所との情報交換や協力体制がほとんどなかったこと、しかも
上野の例に見るように、住民の強い反対をおして建設するという強行突破の建設
操業であったこと、住民の意見に耳を傾ける姿勢がなかったことなど、いろいろ
な問題がはじめから存在していました。
なお、この件については、新しい情報が入ればお知らせする予定でいます。
*関連情報として、全国の一般廃棄物RDF製造施設の一覧表を、私のホームペ
ージに掲載してあります。ほぼすべてを網羅していると思います。ただ、中に含
まれている情報は、やや古くなっているものもあるかもしれませんので、皆さん
のお近くの施設で、これは違っているというものがあれば教えていただけると幸
いです。▼ 環境と学びのひろば http://www.kcn.ne.jp/~gauss/
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