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関連記事・C型肝炎治療指針(読売新聞・7月22日)
http://www.asyura.com/0306/health5/msg/386.html
投稿者 シジミ 日時 2003 年 8 月 09 日 16:41:40:1VmSkkGasXps6

(回答先: C型肝炎の新治療薬「ペグインターフェロン」承認(読売新聞) 投稿者 シジミ 日時 2003 年 8 月 09 日 05:07:31)

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/saisin/sa372201.htm

◆“新戦力”リバビリンも効果

 C型肝炎は輸血や予防接種などによってウイルス感染し、30年以上かかって肝硬変、肝がんへと進行する危険が高い。年間約3万5000人が亡くなる肝がんの8割以上の原因でもある。最も効果の高い治療方法を明示した「C型肝炎治療指針(ガイドライン)」がまとまった。

 (1)敵を見極める

 治療は、ウイルスとの全面戦争になる。敵の正体、勢力を見極め、最も効果的な戦略・戦術で闘いを挑む必要がある。

 大きく分けて敵は二種類。強力なウイルス(1型)と、制圧しやすいウイルス(2型)だ。

 敵の勢力も重要で、患者の血液1ミリ・リットルあたり100万以上の大群ウイルスがいると、厳しい戦闘になる。

 敵を整理すると――。

 〈1〉1型ウイルスの大群
 〈2〉1型ウイルスが少ない
 〈3〉2型ウイルスの大群
 〈4〉2型ウイルスが少ない

 (2)戦術を選択する

 主要な戦術兵器は、抗ウイルス薬「インターフェロン」だ。

 一昨年までは〈1〉から〈4〉まで、すべてインターフェロンだけで闘っていた。

 が、戦績は思わしくなかった。〈1〉を壊滅できる確率(完全駆除)は7%以下。〈4〉が相手なら70%以上の勝率だが、日本人のC型肝炎患者の約75%は〈1〉が相手。

 運が必要だった。

 しかも、インターフェロンでの攻撃は、厳しい副作用が伴い、患者側の体の負担が少なくない。

 だが昨年から強力な新兵器が加わった。抗ウイルス薬「リバビリン」と、従来の薬剤より強力な「コンセンサスインターフェロン」だ。これで敵を壊滅できる確率は高まった。〈1〉相手でも勝率は30%近くに上昇した。

 さらに、一昨年までは半年間だったインターフェロンの保険投与期間の制限が無くなり、無期限の長期投与が出来るようになった。

 長期的な持続攻撃で敵の消耗を誘う新戦術で、2年の連続投与で、〈1〉相手でも約40%が治癒される。

◆“主要兵器”インターフェロン 少量かつ長期に

 (3)戦略を決める

 これらの「戦術」を使う「戦略」が重要になる。

 治療指針は副作用を最小限に抑え、最大限の効果が期待できる治療法を示した。

 医療機関ごとに異なってきた治療方針を標準化し、敵ごとに最も勝率の高い戦略を体系化した。ウイルス排除できなかった人が、状況を悪化させないような治療方法も盛り込まれた。

 インターフェロンは、攻撃だけでなく、自陣の防衛にも力を発揮する。患者の肝機能を守り、病気の進行を止める効果もあるのだ。

 少量を長期投与し、肝炎悪化を防ぐ。肝硬変や肝がんに進まないようにする。

 敵(ウイルス)との緊張関係が続く“冷戦状態”だが、肝不全や肝がんで命を落とす本当の敗戦を避けるための「ロードマップ」の役割を果たす。

 「患者さんにも自分の状況や治療方法を理解できる助けになる」と、指針をまとめた虎の門病院(東京・港区)消化器科部長の熊田博光さんは話す。

 なお、指針は毎年更新される予定だ。(染谷 一)

 C型肝炎へのインターフェロン治療の治療指針(ガイドライン)は「日本肝臓病患者団体協議会」のホームページで見ることが出来ます。http://members.tripod.co.jp/sin594/IFN2003.htm

(2003年7月22日 読売新聞 無断転載禁止)

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