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　旧商工ファンド（現ＳＦＣＧ）の大島健伸社長（５５）や家族、資産管理会社が東京国税局の税務調査を受け、昨年までの５年間に総額約１３０億円の申告漏れを指摘されたことが２５日、わかった。

　大島社長らの海外での資産運用について、同国税局は、複数の外国企業を投資に介在させるなどし、投資信託を装って海外に利益を蓄えていたと認定。悪質な所得隠しにあたると判断し、一部重加算税を含めて所得税と法人税計約４０億円を追徴課税した。海外取引での租税回避が重加算税の対象とされるのは初めてだが、大島社長らは、処分を不服として東京地裁に提訴している。

　申告漏れの指摘を受けたのは、大島社長や家族、大島社長らが役員を務める資産管理会社「ケン・エンタープライズ」（東京都文京区）。同社は社長らの資産を管理しているほか、ＳＦＣＧの株式４９％を所有する大株主。

　関係者によると、大島社長らは、ケン社などが管理する資産を、米国や英国領ケイマン諸島などにある複数の外国企業を通じ海外の投資信託で運用していた。

　通常、運用を委託する投資信託は、委託期間中に利益が出ていても、分配や配当などの形で利益を手にするまでは課税はされない。

　しかし、同国税局が調べたところ、実際は大島社長らが直接、運用を指示しており、取引に介在した外国企業も大島社長や家族らが事実上、支配していることが判明。同国税局では、投資は信託ではなく、大島社長ら自身によるものと認定した。

　ケン社は、同社が発行した社債の利子を過大に計上することで法人所得を圧縮したと認定された。社債は大島社長らが支配する外国企業などが購入しており、高い利子を受け取る形で利益を移転させていた。

　大島社長は代理人を通じて、「国税当局が投資信託に対する課税の法解釈を納税者に不利に変更した。申告の内容は適正であると確信しており、全面的に争う」とコメントしている。

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