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(回答先: 渋々登場の道路公団総裁、会見でも疑惑一掃難しく −讀賣新聞 投稿者 怪傑 日時 2003 年 7 月 26 日 00:36:04)
民営化という改革の真っただ中にありながら、財務諸表の隠蔽(いんぺい)や秘密会議問題など数々の疑惑に揺れる日本道路公団。渦中の藤井治芳(はるほ)総裁(66)は25日、就任以来初の記者会見に臨み、「(債務超過の)財務諸表はなかった」と強気の発言を繰り返した。
さらに、左遷した片桐幸雄・四国支社副支社長(54)の処分を示唆し、片桐氏らを提訴する“強行策”に出た。だが総裁会見には矛盾も多く、疑惑一掃どころか、公団はますます混乱の度を深めそうだ。
記者会見は東京・霞が関の公団本社で行われた。100人以上の報道陣が詰めかける中、グレーのスーツ姿で現れた藤井総裁は冒頭、メモを読み上げ、「財務諸表はありませんと一貫して申し上げてきた」と強調。
財務諸表作成に当たった4人の実務担当者が、完成した財務諸表を上司に提出している点など調査結果の矛盾点を突かれても、「機関としての作業はしていなかった」「想像するに、(職員の一部が)最後まで計算したらどうかなと作業を続け、上司に報告したのかなという感じを持っている」などと煙に巻いた。
一方、今年4月の秘密会議で、改革つぶしのために「裏顧問」2人を置いたとされることが記された議事録の問題について、「裏顧問という過激な言葉は普通、会合では使いません」と反論。だが、実際に2人を関係財団嘱託にしていた点に対しては、「私が答える立場にありません」と、説明を避けた。自らの進退に質問が及ぶと、「手抜きをしないように仕事をしていきたい」と辞任を強く否定、混乱を招いた責任について言及する場面は一度もなかった。
◆首相「総裁の好きにさせるな」、扇国交相に電話で指示◆
藤井総裁は2000年6月に総裁に就任して以降、数々の疑惑に対して、一度も記者会見に応じたことはなかった。この日の会見では「前任者もほとんど会見を開かなかった」「正確を期して、書面で答えた方が記録に残りやすい」と理由を述べた。
公団幹部によると、藤井総裁は一時期、マスコミの追及を逃れるため、公団の役員用公用車ではなく、ワゴン車に乗って通勤していたこともあった。
国交省幹部によると、今回は扇国土交通相が「総裁本人がちゃんと出席して記者会見を開け」と強く命じたため、やむなく会見することになったという。
また、事前に会見内容を知った官邸筋が「これだけ社会問題になっているのに、なぜ官邸に相談がなかったのか」と激怒。この日昼ごろに、扇国交相に小泉首相本人から電話があり、「総裁の好き勝手にさせるな」と指示があったという。
◆内部告発の幹部を提訴、懲戒処分も示唆◆
公団側は、片桐氏の今後の処遇について「就業規則に照らして、弁護士とも相談しながら、賞罰委員会を開いて検討し、決定する」とし、何らかの懲戒処分を行うことを示唆した。公団関係者によると、「四国支社副支社長」の職を解き、「四国支社長付調査役」にすることなども検討している。そうなれば、改革派と目された片桐氏を左遷したうえ、さらに処分するという異例の措置になる。
藤井総裁は会見で「片桐さんとは個人的に親しいと思っていたので、私に直接、(意見を)ぶつけなかったのを寂しく思った」などとも述べた。しかし総裁は国会でも同じ答弁をし、野党議員から、「意見を言ったから、飛ばされたんじゃないか」と切り返されると、黙り込んだ一幕もあった。
一方、藤井総裁と公団は25日夕、片桐氏と告発記事を掲載した文芸春秋社などを相手に、名誉を傷付けられたとして、3000万円の損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こした。
◆賞罰委員会=日本道路公団では副総裁が委員長となり、公団の名誉棄損など就業規則に違反した職員の処分を決める。懲戒処分には戒告、減給、停職、免職がある。
(2003/7/26/02:05 読売新聞 無断転載禁止)