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(回答先: 旧東独の自動車産業で時短スト 労組敗北で終結 [朝日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 6 月 29 日 15:19:31)
勤労者の権利が手厚く守られているドイツ。解雇保護法、大企業では監査役会の半数は組合代表から選出される・・・などなど語り始めればつきません。ちなみにドイツではM&A情報がなぜかリークされてしまうのは、企業の経営上の重要事項を討議しなくてはならないとされる、監査役会に出席している労組代表が漏らすからではないかと思われます。実質上、密室協議なんて難しいのです。
そんなドイツでも製造業最大の労組、IGメタル(金属電気産業労組)が設立以来初めて敗北。なんの成果も得ないままにストを終結することとなりました。これは東独の自動車部品メーカーでストが実施され、部品供給が滞った西独にある自動車メーカー、BMWやVWが操業停止に追い込まれ、西独州のIGメタルから強い反発が出てきたためです。また、景気が低迷しているところへストとあっては、ただでさえGDP成長率が0%近くなのにマイナスに陥ってしまうリスクを懸念した、与党SPDからの圧力もありました。
でも、ここで注意したいのは、ドイツでは従来、単一産業で統一の賃金協定が採用されてきましたが、この景気低迷で企業の収益力を反映した賃金協約を求める動きが出てきていることです。
すなわち、労組天国ドイツの変貌です。我が国同様、景気低迷や生産拠点の海外流出といった、潮流には勝てず、労組は弱体化するものと思われます。