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(回答先: 成熟債権国家」への日本の挑戦―19世紀の英国の国際分散投資戦略に学ぶ― 投稿者 Ddog 日時 2003 年 7 月 15 日 01:01:41)
著者が意図する所は理解できますが、私は日本が大英帝国が歩んだ道を真似るのは完全な間違いであると思います。先ず第一に日本は、自国の投資を守る為に、相手国が資産凍結とか国有化の実行を思いとどまらせるだけの武力を持っていません。いくら投資しても一方的に取り上げられる可能性があるのでは日本国内に投資した方が例えリターンが少なくても遥かにましです。現在世界では比較的平穏が保たれていますが、世界不況に突入し、内乱が頻発するようになれば、日本が軍隊を送って保護しない限り、外国にある資産は壊滅状態になります。現在最大の投資先であるアメリカでも国家経済破綻寸前の状態にあり、日本の資産を凍結される可能性(今既に日本の持つ米国債は償還不可能の状態)はあるのです。日本本土以外に世界中で安全な所など存在しません。
第二に日本の資金を使い国際金融市場で世界経済を活性化させるには、アングロサクソンがやったように、ユダヤ人と組む必要があります。アングロサクソンのように老獪で奸智に長けた国民性を持つ人達でさえ結局ロンドンの金融市場を乗っ取られたのですから、お人好しで遠慮をし謙遜ばかりしている日本人の国民性では日本の金融市場を完全に乗っ取られるのに数年と掛からないでしょう。つまり、日本人の資本から揚がってくる利益の殆どはユダヤ人の懐に入るだけで日本人はおこぼれを頂くだけです。つまり、日本人の貯金は世界経済を活性化する前に日本人以外の人の財産となってしまうのです。そんな結果になるくらいなら、日本人の貯金は日本国内に投資し、新製品の開発と新産業の立ち上げに使った方が余程ましです。
著者は少子高齢化とか年金危機とかを海外投資の理由に挙げていますがこれらの問題は全ての先進国が共通に抱えているのであって日本だけの特殊問題では無いのです。同じ問題を抱えた国々に投資してどうして日本の問題を解決できるのですか、考えることが甘すぎます。それよりも、日本の得意なロボット化、ハイテク化で人手不足を補い高齢者でも働ける社会を実現するのに貯金を投資した方が遥かに賢明な戦略です。日本が他国に先駆けて高齢化社会のあり方を示し、老人用の沢山の機械やロボットを開発すれば、他国も争って日本の機械を買いに来ます。その方が余程良い投資ではありませんか。
他国のやり方を研究するのは結構ですが真似をするのはもう止めましょう。これからの世界環境は今までの世界環境と全く違う事を忘れてはいけません。過去の成功例に頼るのは極めて危険で、成功より失敗の可能性の方が遥かに高いのです。