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(回答先: たこさん、消費税について一つ教えて! 投稿者 あっしら 日時 2003 年 6 月 24 日 20:41:25)
>1) 輸入した部品などに消費税を納付し、仕入れ税額控除で処理される。
>2) 輸入した部品などは関税以外の税金を納めず、仕入れ税額控除の対象にもならない。
>3) 輸入した部品などは関税以外の税金を納めないが、仕入れ税額控除のなかに含まれる。
あっしら氏のご質問は、興味のある問題です。簡単に条文から回答すれば前のコメントのように(1)となりますが、これで終わらない問題があります。現行の制度においても、実は(3)も運用されています。
国際間では、前のコメントで申し上げたように(1)です。輸出者には輸出免税で前段階までの税額を還付し、輸入者には前段階までの「付加価値」相当をすべて含んだ課税標準で課税しています。また、輸入者が支払った税額は、当然に仕入税額控除の対象となります。この場合、輸出価格は、消費税相当額を含まないことを前提(政策的フィクション)としています。
しかし、現行の「地方消費税(消費税の4%と一括して徴収される1%部分)」は、実は(3)です。地方消費税は都道府県税ですが、都道府県境を越えて移送しても輸出免税のような措置がありません。移出者が納税義務者として移出価格=販売価格を基準として納税しつつ、都道府県境を超えた貨物を受け入れても、移入者には課税されません(納税義務者は販売者です)。この場合、移出価格はVAT相当額を含むことを前提とし、仕入税額控除の対象にもなります。
この例でもわかるように、輸入地で課税すべき(1)と輸出地で課税すべき(3)は、政策的な選択肢です。仮に、国際社会の慣行が(3)であれば、輸出免税を制度として排除しても、現行の地方消費税のような扱いになるだけです。