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イラク戦争の”残像”がまだ消えないせいか、米国の軍事力、ラムジーの言う「トランスフォーメーション」などを物神崇拝して、「ここ30年位は、少なくとも軍事面では、米国の”一強”はゆるがない」という声ばかりですが、どうでしょうかね。ちょっと近視眼的見方過ぎて、いかにも、戦略的発想の苦手な日本人らしい、と思います。もっとも、中国人民解放軍もビックリして、「軍のIT化、トランスフォーメーションを進める」とか言い出しているようで、日本だけでもないようですが。
しかし、軍備が最強なら、その国は永久に「覇権国」に止まれるか、というとそんなことはない。ローマ帝国もモンゴルもそうなら10世紀以上、繁栄したでしょう。唯武器論か精神論か、という二元論は軍事分野でも常にあり、第二次大戦末期のわが国の「タケヤリでB29と戦う」なんてのは、精神論の極致でしょう。毛沢東も、全盛期には「帝国主義も核兵器も”張子のトラ”」と言っていました。
こうした言い分にも幾ばくかの真実はあるわけで、ローマは、多民族化と、それに伴う傭兵の台頭で崩壊しました。モンゴルは、領土が拡張し過ぎたことに、もともと遊牧民的メンタリティのモンゴル人が適応できなくなって衰退しました。
米軍も主力はアフリカンアメリカンとヒスパニックになりつつあるようです。どういう形で軍組織の空洞化が起きるのかは、まだ良く分かりませんが。それに、圧倒的な軍事力をしのぐには、戦争に踏み込まなければいいわけで、金正日もここのところを熟考すべきでしょう。圧倒的な軍事力が意味がなのなる日は遠くない、とおもいますよ。