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(回答先: 米国の最後の希望としてのアウトロー(無法者)階級(ヴィクター・ソーン) 太田龍の時事寸評 投稿者 エンセン 日時 2003 年 9 月 07 日 06:09:41)
アメリカ的「アウトロー」の見本、としての、エズラ・パウンド。
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/
平成15年09月07日(日) 23時58分
太田龍の時事寸評
平成十五年(二〇〇三年)九月七日(日)
(第六百九十三回)
○当「時事寸評」前号(692回)に、ヴィクター・ソーンの
「アウトロー階級こそ、アメリカの最後の希望である」、と言う文章
について論評した。
○それでは、ここで、ヴィクター・ソーン及び、プロフェッサー・エックス
が言う「アメリカのアウトロー」の、その具体的実例を取り上げること
にしよう。
○アメリカが今の奴隷、家畜人的状況から解放される、最後の希望
としての、アウトロー的人間、
その実例として、まず、
詩人、エズラ・パウンド、
を揚げることが出来る。
○エズラ・パウンド。
この人は、
二十世紀世界最高の詩人、及び、
アメリカの歴史上、最大の詩人、
と評されて居る。
○その代表作は、若い頃から一生書き続けた、詩篇、であろう。
○ユースタス・マリンズが第二次世界大戦期、米軍に召集されて軍務に
在り、戦争終結と共に除隊、大学に入る。
○そうして居るうちに、マリンズは、友人に、ワシントン・DCの精神病院
に監禁されて居る、エズラ・パウンド、と言う詩人を訪問しよう、
と言う誘いを受ける。
○それから、マリンズは、パウンドの弟子となり、パウンドの指導の
もとに、米国FRBの秘密を暴露する著作を書き上げるのである。
○パウンドは実に、戦後十三年間、米国政府によって、精神病院に
幽閉されて居た。
○パウンドはアメリカ人であるが、二十代からヨーロッパに移住し、
ヨーロッパで、新しい文学運動を作り出した。
彼が育てた若い作家の中から、のちに、三人、ノーベル文学賞受賞者
が出て居る。
○一九三〇年代から、パウンドは、ユダヤ的資本主義、そしてルーズ
ベルト米政権を痛烈に批判した。
○かくして、第二次世界大戦末期、米軍は、イタリアで、パウンドを逮捕
し、そして、米政府は、パウンドを、国家反逆罪で裁判にかけようと
した。
○しかし、裁判はまずいと判断して、米政府(ルーズベルト、トルーマン、
アイゼンハワー)は、パウンドを精神病院に監禁したのである。
○パウンドは、十三年後、精神病院から解放されると、イタリアに移住
し、そこで、死んだ。
○エズラ・パウンド学界が国際的に存在し、大会も開かれて居る。
○この国際パウンド協会は、パウンドのアメリカの生家跡を買い取って、
パウンド記念館を作るべく計画中と聞く。
○パウンドは、大作家、大文豪ではあるけれども、プロフェッサー・
エックスが言うようないわゆる、執行階級の中の学界、学者ではない
し、その一部としての作家、でもない。
○パウンドの一生をつぶさに見て行くと、実に彼は、アメリカ、西洋の
いわゆる体制から、完全に、徹底的に、はみ出して居る。
○パウンドは、V・ソーンが問題にするようなものとしての「アウトロー」の
見本、であろう。
○実際、アメリカからは、時々、このような「アウトロー」が、ひょっこり
と生まれる。
○エズラ・パウンドは、フェノロサを通じて、日本、そして中国と、
浅からぬ線あり。
しかしこの件はここでは省略して置く。
(了)
・・・「アウトロー」といっても、右派とか、左派とかそういう意味ではないのだろう。ここでいう、「アウトロー」とは、もっと根本的なこと、この世の構造とか、を考え問いつめていく人たち、つまり、この世の管理者の掌中に収まらない者を想定しているのであろう。