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米国の最後の希望としてのアウトロー(無法者)階級(ヴィクター・ソーン)
平成15年09月07日(日) 00時50分
太田龍の時事寸評
平成十五年(二〇〇三年)九月六日(土)
(第六百九十二回)
○ヴィクター・ソーン著「暴露された新世界秩序」
(The New World Order Exposed,By Victor Thorn.五六五頁、二〇〇三年)
○この本については、小紙上で既に紹介した。
○更に、ソーンが彼の主宰するインターネットホームページ、バベル
マガジンに紹介して居る、プロフェッサー・エックスの小論
「アメリカ社会に於ける無法者(アウトロー)階級」については、
V・ソーンの承認を得て、その日本語訳を、「週刊日本新聞」
三〇一号、六頁及び、三〇二号八頁に連載した。
○ここでは、更に、前出ソーンの著作(「暴露された新世界秩序」)の
第六十七章「無法者(アウトロー)階級、アメリカの最後の希望」、
について、論評することにしたい。
○エックス教授は、五十年以上、問題を考え続けて来た、と書いて居る
から、恐らく、今は、七十代か。
○彼の評価によれば、米国社会は、四つの階級と、もう一つの階級
アウトロー階級から成って居る。
○即ち、
(1)エリート支配権力階級。
エックス教授は、人口の一パーセント、と言うが、V・ソーンは、
一パーセントより、はるかに少ない、とする。
(2)執行階級。
これは、エリート権力階級に命令されたことを執行する、軍隊、
官僚、警察、マスコミ、学界などから成り、人口の二〇パーセント。
(3)奴隷階級。
これは、人口の七〇パーセント。
しかし、米国の奴隷階級は、自分たちが自由人だと妄想して居り、
その妄想から抜け出すことは不可能だ。
(4)不可触賤民階級。
その比率は記されて居ないが、一〇パーセント以下、であろう。
(5)アウトロー(無法者)階級。
○「アウトロー」、
これは、日本語には翻訳出来ない。
○ここで、アウトロー、と言われて居るような人々は、日本には殆んど
存在しないからである。
○ヴィクター・ソーンは、米国人が解放されるための最初の課題として、
次の五項目を挙げている。
(1)米国連邦準備制度(FRB)を廃止せよ。
(2)国際銀行家への米国の国家負債を破棄せよ。
(3)一九一三年以前のように、通貨の創造の権限を議会に戻せ。
(4)NAFTA(北米自由貿易市場)、GATT(一般関税協約)、及びその
他のすべてのグローバリスト的協定と条約を破棄せよ。
(5)米国に輸入されるすべての商品に関税をかけよ。
(前出著、五五五頁)
○つまり、ヴィクター・ソーンの理解では、
米国のアウトロー(無法者)階級とは、以上、五項目の要求を、
とりあえず、公々然と、大声で叫ぶことの出来るような人々である、
と成るであろう。
○この五項目は、ほんの手始めに過ぎないが、しかし、このような要求を
公然提起出来るような人間は、支配階級はもちろん、執行階級からも、
労働奴隷階級からも、出て来ることはあり得ない。
○最後に、不可触賤民階級からも出て来ない。
○要するにここでアウトロー、と言われる人々は、まず精神的思想的に、
アウトロー、なのである。
○現在の米国の支配体制の枠組を、心理的精神的に超越して居る人々。
と言うことであろう。
(了)
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/cgi-bin/ryu.cgi