現在地 HOME > 掲示板 > Ψ空耳の丘Ψ27 > 570.html ★阿修羅♪ |
|
【ローマ井上卓弥】今月1日から欧州連合(EU)の議長国になったイタリアのベルルスコーニ首相が2日、仏ストラスブールの欧州議会でドイツの左翼系議員に「ナチスの強制収容所長役に最適」などと発言し、激しい非難を浴びている。同首相は先月、自らが被告となった贈賄事件裁判の凍結法を伊国内で制定するなど、物議をかもす言動が目立ち、欧州諸国から「EU(議長国)のトップにふさわしくない」(英独メディア)との退陣要求が改めて巻き起こりそうだ。
同日の欧州議会ではドイツ選出のシュルツ議員が、国内メディアの9割が首相支配下にあるイタリアの実情を批判。これに憤激したベルルスコーニ首相は「イタリアにはナチス・ドイツの強制収容所の映画を製作している人がいる。私はあなたが収容所のリーダー(所長)役に最適であると申し上げたい」と述べ、議長が求めた発言の取り消しも拒否した。
シュルツ議員は「こうした言いがかりは容認できない。このような人物がEUの代表(議長国)を務めることは認めがたい」と強く反発。ドイツ政府が同日、イタリアの駐独大使に「首相発言は容認できない」と正式に抗議するなど、深刻な外交問題に発展しかねない情勢になっている。
ベルルスコーニ首相は先月、与党連合による上下両院での安定多数を背景に、犯罪訴追手続き凍結法案を可決。自らの有罪必至とみられていた政界進出前の贈賄事件(85年)裁判の審理を停止させ、欧州諸国や司法関係者の反発が強まっていた。
同首相はまた、米同時多発テロ後、「西欧文明はイスラム文明に勝る」と発言するなど、問題発言を繰り返してきた。
[毎日新聞7月3日] ( 2003-07-03-12:07 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030703k0000e030076000c.html