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保田與重郎の思想を「危険思想」として 警戒し、排除し、抹殺して来たのは誰か。 (西洋文明そのものの正当性にも意義を申し立て) [週刊日本新聞]
http://www.asyura.com/0306/bd27/msg/138.html
投稿者 代 日時 2003 年 6 月 01 日 02:43:27:

保田與重郎の思想を「危険思想」として
 警戒し、排除し、抹殺して来たのは誰か。
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/

投稿 平成15年06月01日01時32分
太田龍の時事寸評
平成十五年(二〇〇三年)五月三十一日(土)
(第五百九十四回)

○「正論」平成十五年五月号に、中川八洋筑波大学教授が、保田與
重郎を酷評する論文を発表し、
 
○「正論」七月号に、ロマノ・ヴルピッタ京都産業大学教授が、前記、
 中川八洋論文に反論して、保田與重郎を擁護した。

○ここには、現在の日本人にとって、きわめて重要な問題が論じられ
 て居る。

○この件については、小紙(週刊日本新聞)の次号(六月九日号)に、
 やや詳しく述べたが、ここでは、やや別の視点から、観察する。

○それは、ヴルピッタ教授が指摘して居るように、
 敗戦後の日本の保守派の一部が、保田與重郎の思想を、「危険思想」
 と見なして居る、と言うところである。

○「保守派の一部」と言うよりは、敗戦後の日本のいわゆる「保守派」
 の事実上の全部、が保田與重郎を危険思想をふりまく危険人物、と
 見て居る。

○戦後の左翼の保田否定については言うまでもない。

○それは何故なのか。

○それは、ヴルピッタ教授が正しくも述べるごとく、保田與重郎が
 「一人で大東亜戦争を継続した」(「正論」七月号、二百五十一頁)、
 からであろう。

○「大東亜戦争を継続する」。

○然り。
 まさにここに、核心が存在する。

○世間は、林房雄の「大東亜戦争肯定論」と、保田與重郎の立場を、
 同一視するであろう。
 しかし、両者は根本的に異質なのだ。

○その違いが分かるひとは、相当な水準にある。

○中川八洋論文が、ヒステリックとも見えるぐらいに保田與重郎を
 けなすのは何故なのか。

○それは、保田が、

 (1)西洋近代を否定するのみならず、

 (2)西洋文明そのものの正当性にも意義を申し立てよ、だからで
    あろう。

○ここには、高度に本質的な問題が提起されて居る。

○以下、省略し、続報する。

 (了)

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