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保田與重郎の思想を「危険思想」として
警戒し、排除し、抹殺して来たのは誰か。
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/
投稿 平成15年06月01日01時32分
太田龍の時事寸評
平成十五年(二〇〇三年)五月三十一日(土)
(第五百九十四回)
○「正論」平成十五年五月号に、中川八洋筑波大学教授が、保田與
重郎を酷評する論文を発表し、
○「正論」七月号に、ロマノ・ヴルピッタ京都産業大学教授が、前記、
中川八洋論文に反論して、保田與重郎を擁護した。
○ここには、現在の日本人にとって、きわめて重要な問題が論じられ
て居る。
○この件については、小紙(週刊日本新聞)の次号(六月九日号)に、
やや詳しく述べたが、ここでは、やや別の視点から、観察する。
○それは、ヴルピッタ教授が指摘して居るように、
敗戦後の日本の保守派の一部が、保田與重郎の思想を、「危険思想」
と見なして居る、と言うところである。
○「保守派の一部」と言うよりは、敗戦後の日本のいわゆる「保守派」
の事実上の全部、が保田與重郎を危険思想をふりまく危険人物、と
見て居る。
○戦後の左翼の保田否定については言うまでもない。
○それは何故なのか。
○それは、ヴルピッタ教授が正しくも述べるごとく、保田與重郎が
「一人で大東亜戦争を継続した」(「正論」七月号、二百五十一頁)、
からであろう。
○「大東亜戦争を継続する」。
○然り。
まさにここに、核心が存在する。
○世間は、林房雄の「大東亜戦争肯定論」と、保田與重郎の立場を、
同一視するであろう。
しかし、両者は根本的に異質なのだ。
○その違いが分かるひとは、相当な水準にある。
○中川八洋論文が、ヒステリックとも見えるぐらいに保田與重郎を
けなすのは何故なのか。
○それは、保田が、
(1)西洋近代を否定するのみならず、
(2)西洋文明そのものの正当性にも意義を申し立てよ、だからで
あろう。
○ここには、高度に本質的な問題が提起されて居る。
○以下、省略し、続報する。
(了)