現在地 HOME > 掲示板 > 戦争34 > 585.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 日米首脳会談:共同会見の要旨 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 5 月 24 日 15:58:55)
【クロフォード(米テキサス州)佐藤千矢子】小泉純一郎首相とブッシュ米大統領の今回の首脳会談は、北朝鮮の拉致問題解決に強い姿勢を打ち出し、米軍横田基地の軍民共用化検討やミサイル防衛加速化で一致するなど、日米同盟関係強化に一層傾斜するものとなった。イラク戦争と復興をめぐる国連の権威失墜、米国のユニラテラリズム(一方的外交)が強まる中、北朝鮮の核開発問題に直面する日本は、日米同盟と国連中心主義を2本柱にしてきた外交政策の軸足を、これまで以上に深く、日米同盟重視へと踏み込んだ。
小泉首相は23日朝、首脳会談に先立って、大統領が米中央情報局(CIA)などから受けている定例の機密情報ブリーフに出席した。日本の首相がこうした場に出席するのはもちろん初めて。日米一体化を象徴するような場面だった。
対北朝鮮政策で、両首脳は「平和的解決」を確認しながらも、北朝鮮が状況をさらにエスカレートさせた場合は「国際社会がより強硬な措置(tougher measures)を講じる」ことで合意。先の米韓首脳会談の共同声明に盛り込まれた「追加的措置」(further steps)より強硬な姿勢を打ち出した。
「強硬な措置」の中身については「議論されなかった」(首相同行筋)というが、経済制裁だけでなく、外交手段が尽きた場合の軍事攻撃の可能性をも含んだものという見方もできる。
米国が主導する対北朝鮮包囲網に、首相は積極的にかかわることを約束した。ブッシュ大統領も日本人拉致問題について「卑劣な行為だ。拉致された全ての日本人の行方が解明されるまで米国は日本としっかり連帯する」と日本の立場に配慮を示した。
首相にとって、強硬措置への同調は米国を暴走させないため、あくまで平和的解決が主眼という前提で大統領に歩調を合わせた側面がある。これに対し、大統領が拉致問題に言及したのは日本の強い要請を受けたものだった。核兵器やミサイルの問題に拉致問題が加われば、北朝鮮問題解決へのハードルは高くなる。それでも大統領が強い関与を約束した背景には、日本を米国の路線に引き付けておく思惑があるものと見られる。
また、国連安全保障理事会が対イラク経済制裁解除決議を採択したことについて、首相は大統領に「仏独露とも米国の貢献をついに認めた。よいことだ」と強調。「安保理の議席数の拡大などに絞った議論を行うべきで、実現に向け米国と努力していきたい」と日本の常任理事国入りへの米国の協力を要請した。
歩み寄りと同盟強化の陰には、国益をかけた双方のしたたかな計算も働いている。「理想よりも国益」。日米政府関係筋はこう語った。
[毎日新聞5月24日] ( 2003-05-24-14:39 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20030524k0000e010060000c.html