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石油輸出国機構(OPEC)のアティーヤ議長は、毎日新聞とのインタビューで、イラクの原油生産に対する米国の影響について、「いかなる加盟国も国外から圧力がかかるようなことがあってはならない」と述べ、米国の石油戦略にイラクが組み込まれることへの強い懸念を示した。一問一答は以下の通り。(聞き手、ウィーン・福本容子)
――イラクの生産再開はOPECにとって歓迎すべきことですか。
◆生産を復活させるのは彼らの権利だ。イラクはOPECの正式加盟国であり、世界第2位の原油埋蔵量がある重要な産油国だ。イラク戦争で中断した、OPECへの代表団派遣の早期再開を願っている。OPECの生産枠体制にも早く復帰してもらいたい。
――90年のイラクのクウェート侵攻以来、OPECは、イラクを生産枠外に置いてきました。この特別措置を続ける可能性は?
◆国連の経済制裁が解除されれば、原油輸出を食料購入目的に限定する必要がなくなる。イラクがどのようにOPECに復帰するかは、(新体制後の)イラクも交えて今後話し合うことになるだろう。ただ、(イラクが独自に増産し)原油価格が下がれば、イラクにも不利益のはずだ。量だけ増やしても価格が大幅に下がれば復興の助けにならない。
――OPECの生産枠ニヨル制約を受けたくないイラクと摩擦が起きませんか。
◆適正な原油価格を確保するためには、産油国全体が生産で協調する必要がある。全員の参加がなければ、価格は暴落し、災難に苦しむのは全産油国だ。イラクもOPEC非加盟国も同じ被害を受ける。生産競争は誰のためにもならない。
――イラク戦争は長期的にOPECにどんな意味がありますか?
◆イラン・イラク戦争、イラクのクウェート侵攻とそれに続く湾岸戦争、そして今回のイラク戦争。これでやっと、(政治的緊張・軍事対立が)すべて終わったということを期待したい。ようやくイラクト純粋にプラグマティックな関係を築くことができる。
イラクは正式な加盟国でありながら国連の経済制裁を受けた90年以降は、総会に代表を送りながらも、(生産枠外扱いで)意思決定に参加できなかった。これから、イラクが(生産枠を決める)意思決定に復帰し、重要な役割を果たしてくれるものと期待している。
――新しいイラクはOPECに脅威となりませんか。
◆イラクはOPECの創立メンバーだ。60年に設立のための調印会合が開かれたのはバグダッドだった。加盟国が脅威になるとは思わない。
――イラクの原油生産に米政権が影響を及ぼす可能性は?
◆そういうことがないよう望みたい。いかなる加盟国も国外から圧力がかかるようなことがあってはならない。
[毎日新聞4月27日] ( 2003-04-27-03:01 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20030427k0000m020136000c.html