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独裁者が交代しただけだったとしたら,何のために血が流されたのか?
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http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030416k0000m030127000c.html
【ナシリヤ(イラク南部)井田純】
「なぜ我々が中に入れないのか」「誰が参加しているかもわからない会合は信用できない」——。15日、イラク暫定政権に関する初の会合が開かれたタリル空軍基地では、入り口に張られた鉄条網の前に地元のイラク市民が詰めかけ、警戒を続ける約50人の米兵と対峙した。会合が開かれている建物を遠くに見ながら、市民たちは、新政権づくりの議論の蚊帳の外に置かれた怒りを噴出させ、米政府や亡命イラク人組織への不信感を訴えていた。
「勝手に人を集めて会合を開き、我々市民には参加どころか中身も聞かせない」。地元部族の長、アシェール・ジャバールさん(55)はまくしたてた。「民主主義は結構だが、多くの国民は今日飲む水にも食糧にも不足している。先にやることがあるはずだ」
集まった住民の多くは、フセイン体制崩壊を歓迎しながらも、暫定政権が米国主導で作られようとしていることに強い警戒感を示す。
バグダッドから8時間かけて来たという元軍人、ザミド・ハミドさん(54)は「自分の国の未来のための議論なのに、今まで外国で暮らしていた人たちが参加して、苦しみ続けた我々が外にいる。おかしいじゃないか」と入り口の米兵に訴えたが、「事前のリストにない人は入れない」と門前払いされるだけだった。ハミドさんはフセイン大統領への不服従のかどで、80年代に投獄されていたという。
伝統的にイスラム教シーア派住民が多い南部は、91年の湾岸戦争後の反フセイン蜂起で米国に裏切られたという感情も強く残っている。地元小学校の校長を務めるアビド・アリさん(52)は「米国はまたイラク人を裏切ろうとしている。独裁政権を倒して、今度は米国の独裁を始めるつもりだ。米国は一切信用できないんだ」と怒りをあらわにしていた。
[毎日新聞4月15日] ( 2003-04-15-22:39 )