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琉球新報 1998年11月7日(土) 朝刊
【 声 】 流出文化財の返還運動
沖縄市 新城 勇(61歳)
http://www.ryukyushimpo.co.jp/dokusha/koe05/ke981107.html
沖縄は去る大戦で、多くの人命とともに膨大な文化遺産を失った。
先ごろ行われた「流出文化財に関するシンポジウム」によると、沖縄の文化財・美術品は戦禍によって破壊されたものと思っていたが、実際には組織的に略奪されたものと分かったという。ナチスドイツのヨーロッパにおける美術品の略奪は有名だが、まさか沖縄の文化財が米軍によって組織的に略奪されたとは二度びっくりである。
沖縄県が行った調査によると、米国十六州で一千四十一点に及ぶという。これは氷山の一角かもしれない。戦時下といえども文化財を奪うことは米国法律で「窃盗」とみなされる、と米国弁護士は指摘する。
シンポの提言からすると、早い時期に流出文化財の調査や返還を組織的に行うべきだということになる。世界に誇る文化遺産を、後世のため、観光立県のためにも、行政はもとより、世論を喚起して返還運動を進めてもらいたい。