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(回答先: イラク戦争:閉塞感漂う英国 ブレア首相にも疲労の色 [毎日新聞]【ロイターの進撃話は“援護射撃”?】 投稿者 あっしら 日時 2003 年 4 月 02 日 23:13:01)
2000人をイラクに派兵したオーストラリアでは、参戦の是非をめぐり世論が真二つに割れたままだ。「豪州の安全保障には米国の存在が不可欠」と主張してきたハワード首相の姿勢に揺れはないが、戦況の長期化にはいら立ちを隠せないでいる。
「ブッシュ(米大統領)の息子!」「恥さらし!」。開戦以降、市民団体から”追っかけ”の抗議を受ける首相は2日、タスマニア州で開かれた財界の会合に出席し、「参戦の本来の目的を見失ってはならない」と力説した。
「この戦争は宗教の問題でもなく、正義の問題でもない。テロ勢力の攻撃から国を守るために必要なステップなのだ。恐ろしく痛ましい映像を見ることで、この基本を忘れてはいけない」。首相の口調からは各都市で吹き荒れる反戦デモへの怒りも伝わった。
デモは開戦前と比べ激しさを増し、暴力行為などによる未成年の逮捕も相次いでいる。ビクトリア州の公立高校は今週、「政治的な話題を学校に持ち込むべきではない」と教師と生徒の両方に対し、イラク戦争についての討論を禁じた。
一方で、参戦を支持する意見も高まっている。ニューズポール社が行った開戦直前の世論調査では「参戦反対」が67%で、「賛成」の25%を大きく引き離していたが、状況は1週間で逆転し、今では51%が政府の決定を支持している。
この変化は参戦によって愛国心が刺激される「ラウンド・ザ・フラッグ・エフェクト(国旗を囲む効果)」と呼ばれている。いつの時代の参戦国にも共通する心理というが、ジ・オーストラリアン紙は「ベトナム戦争のように泥沼化すれば、世論は一気に反戦へ転じる」と予想する。
これまでの豪州軍の任務は偵察や機雷の除去、空爆の支援などだった。本格的な地上戦に加わっていないため兵士の戦死者は出ていないが、今後の展開は不透明だ。
国防省は戦況について毎朝記者会見を開くが、米英軍と比べ小規模の派兵に遠慮してか、「作戦は順調。市民の犠牲者は最小限」と判で押したような発表しかせず、メディアの不満は日増しに高まっている。
国防省のハナン報道官は2日、戦争の目的である破棄すべき化学兵器などが発見できない理由を突っ込まれ、「遺跡や民家などに隠されているのではないか」と苦しい釈明をした。一方、豪軍を統括するコスグローブ司令官は「いまだに大量破壊兵器を見つけられないのは残念だ」と率直に語った。【シドニー堀内宏明】
[毎日新聞4月2日] ( 2003-04-02-21:49
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030403k0000m030114000c.html