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(回答先: イラク戦争:サウジ、エジプト両国政府が和平案提示 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 26 日 21:14:21)
エジプトとサウジがイラク停戦和平案を共同提案した背景には、アラブ諸国の政府がイラク戦争の解決に向け、何の指導力も発揮しないことに対する不満が民衆の間に渦巻いている現状がある。米英に対する反発が今後、親米の自国政府に向くことを懸念し、打ち出したものといえる。
バグダッドで25日記者会見したラマダン・イラク副大統領は前日のアラブ連盟外相会議の結果について「アラブ諸国は石油の輸出停止もしないで、米英に軍事基地を提供している。無意味だ」と厳しく批判した。同外相会議では、米英軍に即時撤退を求めたが、具体的対応策に乏しくクウェートにいたっては米英軍の撤退に合意することも留保した。
開戦後、アラブには市民の反戦気運が高まり、イエメンでは治安部隊との衝突で住民4人が死亡している。カイロやアンマンでも連日、大規模な反戦デモが起っている。アラブ連盟が効果的な対策を打ち出せなかったことで、うっ積した市民の不満が自国政府に向く可能性が強まっていた。
また、フセイン大統領は演説で、イスラム教徒に対し聖戦を呼びかけるなどイスラム色を前面に打ち出すことでアラブ・イスラムの支援を求めた。イスラム教の2大聖地であるメッカ、メディナのを抱え「イスラムの盟主」を自認するサウジ政府がこのまま手をこまねいていては、国民から不満が強まるだけでなく、宗教界から政権の正当性に疑問の声が上がる可能性もある。
サウド・サウジ外相は開戦直前から、フセイン大統領に亡命を働きかけ、「バーレーンが大統領の亡命を受け入れる。イラクからバーレーンまでの道中の安全については、サウジが保証する」と述べ、亡命による事態打開を目指してきた。
フセイン大統領はこうした提案を拒否し、国民に向かって徹底抗戦を呼びかけている。外交筋の間では亡命受け入れの可能性はないとの見方が支配的だ。だが、ほとんど可能性のない和平案でも、提案の姿勢を示すだけでも両国政府にとっては大きな意味がある。
【アンマン小倉孝保】
[毎日新聞3月26日] ( 2003-03-26-21:43 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030327k0000m030122000c.html