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3/22 Strike on Iraq 観戦記 軍事研究3月号の特集 イラク地上戦の軍事予測 より
http://www.asyura.com/0304/war26/msg/824.html
投稿者 Ddog 日時 2003 年 3 月 23 日 00:33:56:gb2b4T9TetGkU

3/22 Strike on Iraq 観戦記

今日は、軍事研究3月号の特集 イラク地上戦の軍事予測 最新イラク現地レポ
米軍侵攻には無抵抗作戦?、<軍事ジャーナリスト>加藤健二郎氏の記事
(たぶん1月中旬の記述)を紹介したい。

P66―P75はイラクの第一次湾岸戦争から絶え間無く続いた米英の空爆の跡が生々しいレポートで、ここでご紹介することは省略する。(スキャナーを持っていませんので悪しからず)

北部モスール近郊ほ方が、バスラやクウェート国境より、イラク兵の移動が多く、イラク軍は北方を重視している可能性を指摘している。

メディアでは、イラク北部クルド人は、反フセインで、米英連合軍にさぞや好意的であろうとの報道である。現状北イラクのクルド人は、イラクの経済制裁下、キルクーク油田などのイラク産石油のトルコへの輸送の要で多大な中間マージンを取っている。「北の人々にとっては、イラクが潰されもせず経済制裁を解かれもしない今の状態が非常に良いとも言われている。そのため、アメリカがフセイン打倒のために北イラクのクルド人勢力に参戦してもらうことを期待しても、彼らはフセイン政権を倒すメリットなど感じていないいないともいう。」CNNやNHKのニュースでは南部や第三師団のニュースばかりで、北部の映像やニュースが少ない。本当に特殊部隊とクルド人勢力が、バクダッドまで南下して攻撃に参加することは疑問を投げかける記事である。

P77のまとめ記事
● イラク軍の北方重視
イラク軍は、米軍地上部隊にの侵攻に対してどこまで抵抗する気構えがあるかだが、これは、ほとんど無抵抗という感触である。バスラ近郊のイラク軍基地がバクダッドやモスール、ティクリートなど他の地域の基地周辺に比べて特に緊張度が高いわけでなく、逆にバスラ周辺の方が緩い感じがある。考えられる理由としては、圧倒的な戦力で侵攻してくる米軍に対しは抵抗しても勝ち目が無いとの判断から、完全にお手上げ状態にしている可能性だ。逆に、北のクルド人勢力に対しては、勝てる戦いができるのだから、北方で致命的な火がつかないように、きっちりと押さえていく考えでないだろうか。

また、アメリカ軍に南部バスラ地方を侵攻されても、領土を奪われる事態はあまり心配していないが、クルド人にキルクーク油田を占領されたら、そのままクルド人の自治区として奪われてしまう危機感があるのだろう。このことから、イラク軍が南部の防衛を放棄して、北方重視になっている可能性は説明がつくし、現実にも、その雰囲気を感じさせられた。

イラク人にアメリカとの戦争の行方について聞いてみると、「戦う」という人は多いが「勝てる」という人には一人も会うことなく、「米軍苦戦」という言葉すら聞く事が出来なかった。現実に直面しているイラク人たちの考えは、シビアで現実的だ。そこで、イラク外務省関係の職に就く人に「アメリカ軍が攻めてきたら、アフガニスタンのタリバンのようにほとんど抵抗せずに首都バクダッドを明け渡してしまうのでは?」と聞いてみると、「難しい質問ですね。その可能性はあります」とのことだった。負ける戦いに精鋭部隊を投入して壊滅するよりも、できる限り傷つかずに、その後の国家再建を探るという選択もあるという。

一九九一年の湾岸戦争、一九九五年のボスニア空爆によるセルビア軍の総退却、一九九九年のユーゴスラビア空爆後のコソボ進駐、二〇〇一年のアフガニスタンにおけるタリバン敗走と、これまでのアメリカ軍の圧倒的な強さをみせつけられているだけに、イラクは最も傷つかないで住み現実的な道を選ぶかもしれない。
以上

月刊誌軍事研究という私のようなマニア向けの雑誌の記事である。この記事の観測1月中旬に記述されたと思われるが、現実にこの3日間の戦闘を観ていると、実に的確な予測であった。

NHKに出演し通しの江畑謙介氏も指摘するよう、バクダッドの防衛体制の手薄さも納得できる。南部でのイラク軍の抵抗のなさに、出来レースを疑うような現象も、アラブ人の気質からすれば容易に納得できる。

P28―P39の、<軍事評論家>野木恵一氏の「湾岸戦争」はすでに始まっているの開始時期以外の予測記事も実に的確なので、書店にてご一読をお勧めします。

反ブッシュ世論が主流なので、P38-39の「二度めは笑劇として」の一部をご紹介

「歴史は繰り返す。ただし一度目は悲劇、二度目は喜劇として」と言い換えられ、マルクスの格言とされるが、マルクスは「ルイ・ボナパルトのブリュメール一八日」の中で「世界の歴史ですべての大事件や大人物は、いわば二度現れるものだ。ヘーゲルはどこかでこういっているが、かれはただし一度目は悲劇として、二度めは茶番としてである。と付け加ええるのを忘れている。」(高橋正雄訳)「ルイ・ボナパルトのブリュメール一八日」は、
ナポレオン・ボナパルトの甥ナポレオン3世が、偉大な叔父の真似をしてクーデターで権力を握るが、やがて没落する事を予言している。

マルクスの言うように、アメリカとイラクの、ブッシュ親子とサダムフセインの戦争が一度目は悲劇、二度めは笑劇だとして、いったい誰にとっての悲劇であり、誰が見ての笑劇だろうか。サダム.フセインが高笑いすることはもうないであろうが、父を真似る子ブッシュ大統領は、ルイ・ナポレオンにはならないのか。いずれにしても、戦争の惨禍を一身に受けるイラク国民にとっては悲劇以外のなにものでないだろう。
以上 野木恵一氏

今日の観戦記で、私の関心を引いた事はもう一つだけある。
ウォールストリートジャーナルに、今後安全保障常任理事国には、フランスを外し、日本を加えるべきだという記事が出たことだ。現実性に乏しいが注目すべき記事である。

日本は馬鹿殿のおかげで、結果 関ヶ原の東軍についた。親藩の地位は確保したようである。

あっしらさん、もしこの記事を読んだのであるなら、米国の中国重視政策は難しいのではないか?
特に第二次湾岸戦争は、第一次湾岸戦争のように、短期完封勝利であったなら、今後米国の朝鮮政策及び、中国政策に大きな影響を及ぼす。ネオコンの中国重視政策はありえないという阿修羅板上Ddog説の補強となろう。あっしらさんの米国の中国重視政策説は揺らぐかもしれません。

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