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ネブライザー(噴霧器)の使用が、かえってSARS感染拡大に
http://www.asyura.com/0304/health4/msg/296.html
投稿者 小耳 日時 2003 年 5 月 01 日 12:26:29:

 ネブライザー(噴霧器)やトイレの水しぶきから病原体を含むエアゾールが発生し、これにより感染することもあるとのこと。これからいきますと、共用スペースでの加湿器やエアコンの室外機、噴水のそば、なんてのも危ないですね。

日本で発祥した場合のことを考えて、4/16在広州日本総領事館の広報誌を掲載しておきます。
http://www.guangzhou.cn.emb-japan.go.jp/sars17.htm

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在広州日本総領事館からのお知らせ(17)

SARS:重症急性呼吸器症候群(非典型肺炎)について

                       2003年4月16日

                           在広州日本総領事館

 先般、外務省巡回医師団として広東省を訪問しました切替照雄・厚生労働省国立国際医療センター研究所感染研究部長、及び小原博・同センター国際医療協力局医師が、当地訪問の結果を踏まえたSARSへの感染予防方法と実際に感染したと疑われる場合の対応等に関する報告書を取りまとめましたのでご報告します。本報告書は網羅的に記されており、極めて参考になると思われますので、在留邦人の皆様におかれましては熟読いただきますとともに、知り合い、取引先等を含め、できるだけ多くの在留邦人の方に配布していただきたく、ご協力お願いいたします。

 なお、報道されています通り、4月11日−15日の間においても、広東省では新たに47の発症例(うち広州市34例、深セン市10例、河源、汕尾、韶関がそれぞれ1例)が出ています。これからも明らかなように、依然として注意を要する状況にあると思われますので、引き続き感染に対する予防に心がけてください。

SARSへの感染予防と対応(広東省)

はじめに

SARS(Severe Acute Respiratory Syndrome, 重症急性呼吸器症候群、非典型肺炎)は最近、アジア、アメリカ、ヨーロッパなどで患者が増加しつつある新しい型の肺炎です。重症の肺炎を主な症状としますが、診断法や治療法が確立しておらず、全世界における保健衛生上の極めて大きな問題としてなっております。

広東省はSARSの頻度が特に高い地域で、在留邦人の方々にとって感染を防ぎ、自らの安全を守ることは重要な課題です。効果的な予防を講じるためには、本疾患に関する正しい知識をもつことが基盤であります。在留邦人のSARS予防に資するために、本疾患に関する基本事項、注意事項、予防法などをまとめました。

SARS流行の経緯

2002年11月、広東省仏山で発生したのが最初の例であり(世界で最初の例と考えられています)、その後、2003年1月下旬から2月中旬にかけて広州市内を中心に流行が拡大しました。2月中旬までに広東省で300人以上の重症肺炎が発生し、5名が死亡したと報告されています。

3月12日頃には香港とハノイ(ベトナム)の病院で重症肺炎が集団発生し、全世界に報道されました。この頃より世界保健機構(WHO)をはじめ全世界が事態の重大さを認識し、対策に真剣に取り組み始めました。流行は急速に拡大し、2003年4月12日現在21カ国で2960名が発症し、119名死亡しています(表)。全世界における患者数の43%に相当する例が広東省で、35%が香港で発症しています。

* 4月14日、可能性例は否定された

 3月27日、WHOは海外旅行に関する勧告を出し、すべての海外旅行者はSARSの病状に注意を払い、症状出現の際には直ちに医療機関を受診するよう勧めています。さらに、香港、広東省への不要不急の旅行を延期するよう勧告が出ています(4月2日)

 4月2日,広東省政府はSARSが同省において消退傾向にあることを強調する声明を発表しています。4月10日には広東省における4月1-10日のSARS発生状況が報告されました。それによると、この期間に新たに86件発生しました(4例死亡)。この数字は前月同期に比べ約40%の減少を示しています。広州市での発生は54例で、これは前月同期比約62%減です。しかし、広州市以外の地域における発生も32例報告されております。内訳は、江門市13例、深セン市10例、恵州市、汕尾市各2例、河源市、仏山市、肇慶市、汕頭市、堪江市各1例です。4月10現在、広東省における累積患者数は1246、累積死亡数は48となりました。外国人3名(アメリカ人1、カナダ人2)の感染例も報告されています。

 広東省政府はSARS対策のガイドラインを作成しました。病院における感染防止が主な内容ですが、学校や公共の場における予防に関する記載もあります。邦人の感染防止に役立つと思われる部分を和訳しました(別添1参照)。4月10日、SARSは法定伝染病に指定されました。

 

SARSの症状

通常2-7日の潜伏期ののち、38℃以上の急な発熱や痰を伴わない咳で発症します。頭痛、筋肉痛、悪寒、戦慄、下痢を伴うこともあります。
呼吸困難が出現し、肺炎症状が顕著となります。症状が重くなると低酸素状態や呼吸困難に陥ります。重症例では人工呼吸が必要となります。
初期には通常の感冒やインフルエンザと症状が似ており診断が難しい例も少なくありません。

SARSの特徴

重症化し人工呼吸が必要な例は約10-20%、死亡率は3-4%程度と思われます。院内感染例や家族内感染が多いのが特色で、病院における医療感染者の集団発生例がいくつか報告されています。

患者の年齢は青壮年に多く(25−70歳)、小児例は少ないことが知られています。高齢者や糖尿病などの基礎疾患を有する者に重症化する率が高い傾向があります。抗生物質は無効です。

SARSの検査所見

胸部X線で両側の肺に斑状〜線状陰影、浸潤陰影が認められます。これらは肺炎を示しています。血液検査で、リンパ球や血小板数が軽度低下し,動脈血の酸素分圧の低下が認められます。CRP値(炎症を示唆する)が上昇します。

SARSの感染経路

主な感染経路は飛沫によるものです。患者の咳や吐息とともに吐き出される病原体を含む飛沫により直接感染します。患者の直ぐそばにいる者(2メートル以内)が最も危険です。患者に対し至近距離で接する医師や看護師、付き添い人、家族などが最も多く感染しています。ネブライザー(噴霧器)やトイレの水しぶきから病原体を含むエアゾールが発生し、これにより感染することもあります。

接触感染もあると考えられており,この場合手指を介して気道や粘膜から感染します。空気感染や糞口感染の可能性もありますが実証されておりません。

SARSの病原体

新種のコロナウイルスが病原体と考えられています。コロナウイルスは人間に風邪を起こすウイルスですが、新種コロナウイルスは本来動物のウイルス(ブタ、トリ)であったものが変異して人間に感染するようになり、同時に強い毒性を有するようになったと考えられています。新種コロナウイルスとパラミクソウイルスまたはクラミジアとの二重感染の可能性もあります。

SARSに対する予防

感染経路をよく理解し、以下に示す予防策を講じることが大切です。

1) 手洗い

 感染予防の基本であり有効性の高い方法です。速乾性の消毒薬による手指の消毒や石鹸と流水による洗浄を行います。

2) マスク着用

 N-95マスクが最も防御効果に優れますが、外科用マスクでも飛沫感染の防止に極めて有効です。市販のガーゼマスクも防御効果を有します。
人ごみに入るとき、多くの人と接するとき、病院内に入るときなどは是非着用を心がけてください。患者の傍に寄るときにはマスクのほか、ガウン、手袋、ゴーグル、などの着用も必要です。

3) 人ごみを避ける

 主な感染経路は飛沫であり、人ごみは感染の可能性があることを認識してください。

4) うがい励行

 呼吸器感染予防の基本としてうがいの励行があります。

5) 手で目、鼻などを拭わない

 手指に付着した病原ウイルスが粘膜を介して体内に進入する可能性があります。

6) 咳、発熱等の症状がある人に近寄らない。

 これらの症状を有する人はSARSに感染している可能性があると考え、近寄らない方が無難です。

7) 正しい情報を把握する

 SARSに関する正確な情報や知識を得て、適切な予防を講じる必要があります。いたずらに不安を増大させることはよくありません。

8) 換気をよくし、空気をきれいにする

 病原体を含む飛沫を室内に充満させないよう換気を行うことは大切です。

ワクチンの実用化は当面期待できません。実用化されるまでには、ウイルス弱毒株の作成、有効性試験、安全性試験などのステップが必要であり、5年以上要すると思われます。

WHOによるSARS症例の定義

SARSに対する確定診断の方法は確立していません。診断は臨床所見を根拠に行われます。SARSが考えられる症例は以下の2つに分類されます。可能性が極めて強い例(Probable case)についてはSARS患者とみなされます。

広東省在住者はすでに流行地に居るわけで、感冒症状程度でもかなりの者が疑い例(Suspect case)に該当することになります。

1.疑い例

 -38℃以上の発熱

 -咳、息切れ、呼吸困難等の症状 (Suspect case)

 -10日以内にSARS患者との接触または流行地への旅行歴がある

2.可能性例 (Probable case)

上記 Suspect caseに加えて以下の所見を有する

 -胸部X線で肺炎または呼吸困窮症候群の所見を有する

 または

 -原因不明の呼吸器疾患で死亡し、剖検で原因不明の呼吸困窮症候群の所見を呈する

SARSの診断法

 新種コロナウイルスに対する血清の抗体検査、PCR法によるウイルス核酸検査などが開発中です。すでに実施している医療機関もありますが、広東省の医療機関では実施していません。

SARSの治療法

 対症療法が主ですが、呼吸困難時には酸素吸入や人工呼吸器を用いた人工呼吸が行われます。肺の炎症には免疫学的反応が関与していると考えられ、ステロイド剤投与が有効であったとの報告があります。抗ウイルス剤であるリバビリン投与の有効性を示唆する所見もあります。

疑わしい症状が現れた際の対応

 38℃以上の急な発熱、咳、息切れ、呼吸困難など呼吸器症状が出現した際には早めに医療機関を受診してください。同時に総領事館にも連絡してください。

 まず、“ウェルビー” や“SOS”などの医療サービス機関を利用されることをお勧めします。ウェルビーは医療に関するコンサルタント業務を行っており、医療機関受診の手助けをしてくれます。SOSには医師が数人おり、診察・一般的検査のほか必要に応じ適当な病院を紹介する業務を行っています。

 病院受診が必要な際には上記の施設より紹介がありますが、広州市の広東省人民医院や広州医学院第一付属院、深?市の北京大学深?医院は院内感染対策、治療内容、設備、管理体制が比較的良好であり、SARS診療に関し信頼の置ける医療機関と考えられます(別添2参照)。

SARSの疑いがもたれる際には状況に応じ以下の措置が必要です:

SARSは法定伝染病です。以下の措置は原則として広東省衛生庁及び広東省疾病予防控制センターの指示に従うことになりますが、医師や総領事館が指示を出すこともあります。疑いがもたれる場合には必ず総領事館に通報してください。

1)自宅等への待機

 感染の可能性がある者やSARS感染者と近い接触をした者は通常潜伏期の上限に相当する1〜2週間は自宅などに待機(または隔離)させ、状態を観察します。発熱、頭痛、咳など疑わしい症状が現れた際には直ちに病院に行き診察と治療を受けなければなりません。

2)隔離

 SARS患者、極めて可能性が高い例は病院に隔離するのが原則です。

3)部屋や物品の消毒

 漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム、キッチンハイターなど)が有効です。

おわりに

 SARSは最近あらたに出現し急速に蔓延した新興感染症であり、対策が急がれています。主要な感染経路は飛沫感染であり、この疾患が現れた当初は院内感染例が多発しました。しかしベトナムのバックマイ病院など、院内感染対策をきちんと実施することにより感染が防止された例も示されており、院内感染対策が極めて重要な感染症といえます。

個人レベルでは本稿に掲げた予防法が有効であると考えられ、これにより感染の確率を大きく減少させることが期待できます。疑わしい症状が出現したときには早期に医療機関を受診するとともに総領事館に通報し適切な指示のもとに行動することを心がけてください。

(了)

(別添1)

T託児所、幼稚園、学校、施設等におけるSARS感染予防ガイドライン

(本文は広東省衛生庁発行の「広東省非典型肺防治指南(The guidelines for the control and prevention of atypical pneumonia (AP) in Guangdong province)」より抜粋し和訳いたしました。)

広東省の託児所、幼稚園、学校、施設等においてSARSの個発感染例が少数認められている。これらの施設における流行を防止するために本ガイドラインを作成した。本ガイドラインはSARS防止に関する情報と助言を提供することを意図している。

1.適切な室内の換気を行う

・ 室内の空気を新鮮に保つ。窓を開け換気扇を用いることにより教室等の換気をよくする。

・ できるだけエアコンの使用を避ける。エアコンを使用しなければならない場合には、
メンテナンスに心がけ、フィルターを頻回に洗浄する。

2.室内および室外を清潔に保つ。

3.託児所、幼稚園、学校、施設等において毎朝、生徒、学生、職員の健康状態を把握する
ようなチェックシステムを作る。発熱、頭痛、咳などの症状を認めた際には早期に検査や治療を受ける。

4.SARSの最終診断を受けたものは完治するまで病院に隔離する必要がある。

  回復した者は自宅に1週間待機後学校に戻ることを許可される。

5.SARS患者と近い接触をした者については綿密な観察を行う(クラスメートや同室に居た者)。発熱、頭痛、咳など疑わしい症状が現れた際には直ちに病院に行き診察と治療を受けなければならない。もしSARS患者が学校の寄宿生であれば、同室者は2週間待機し経過観察を要する。観察期間中はグループ活動に参加できない。待機場所の環境は独立しており良好な換気が求められる。

6.託児所、幼稚園、学校、施設等の学生または職員の家族がSARSを発症した際には、これら学生、職員(発症者を家族に持つ者)は2週間家に居なければならず、感冒様症状(熱、頭痛、咳などの症状)が消失するまで学校に戻ってはならない。

7.欠席者したスタッフまたは欠席者の親(保護者)と連絡をとり、欠席の理由を確認する。疑い例またはSARS患者がいる際には地域の保健所と教育局に届ける。

8.SARS患者が居た場所は保健所の指示に従い消毒を行う。

9.健康教育の改善

a) 壁新聞、学校放送、健康教育の授業などにより、呼吸器感染症予防に関する知識を普及させる。学生対しに春に頻度が高い疾患に関する知識を習得させるとともに、SARSは予防・治療可能な疾患であることを教え、不要な緊張感や不安を軽減させる。

b) 食事前およびトイレ使用後には頻回に手を洗う

c) 健康によい生活習慣を身につける

d) 清潔・衛生保持を心がける

e) バランスのよい食事を心がける(食品表参照)

f) 適当な休息と規則的な運動を心がける

g) 過度の緊張および疲労を避ける

h) 身体を暖かく保ち、霜焼けを防ぐ

U広東省の公共の場におけるSARS防止対策に関するガイドライン

(本文は広東省衛生庁発行の「広東省非典型肺防治指南(The guidelines for the control and prevention of atypical pneumonia (AP) in Guangdong province)」より抜粋し和訳いたしました。)

本ガイドラインは公共の場におけるSARS流行防止および人々の健康を守ることを目的に編集された。

 本ガイドラインはホテル、レストラン、レストハウス、コーヒーショップ、バー、喫茶店、映画館、ダンスホール、音楽ホール、市場,待合室(病院、空港、開港)などの公共の場に適用される。

1. 自然換気

‐自然換気を選び、室内の空気清浄につとめる

‐できるだけドアや窓を開放し、室内への良好な換気を保持する

2. 機械による換気

‐すべての換気機器を正常に稼動するよう努める。とくにフィルター、パイプなどを清潔に保持する

‐気温、湿度を調節する場合には空気取り込み口に十分量の空気が取り込まれるようにする

‐すべての場所で正常な空気を確保できるよう調節する

‐排気は直接戸外に出すよう設定する

3. 空気の消毒

‐フィルター付換気扇と低オゾン紫外線殺菌灯による物理的な消毒法

‐過酢酸の蒸散、グルタラール噴霧、およびオゾン発生装置や紫外線殺菌灯
    (作業者がいない場合)による化学的または物理的消毒法

4. 環境衛生

‐人の動きによる空気の流れをできるだけ少なくする

‐室内、室外における環境をきれいに保ちゴミや埃を減らすよう努める

‐使用した物品や接触した物品は定期的に消毒する

‐鳥や動物に餌を与えない

‐市場やレストランでは毎日廃棄物を密封して処理する。

5.作業者の衛生管理

   ‐頻繁に手洗いを励行し衣服を着替えることにより身体の清潔を保つ

   ‐できるだけ公共の場や人の多い場所に立ち入らないようにする

   ‐毎日健康状態をチェックするシステムを構築し、熱や咳などの症状が
    出た際には医師を受診し検査を受けるよう勧める

   ‐SARSと診断された者はしばらく仕事を休み隔離を要する

   ‐SARS患者と近い接触をした者は1週間自宅待機とし観察を行う。
    熱、咳の症状が無くならない限り出勤してはならない。

   ‐SARSが疑われる患者を見つけた場合には地域の保健所に通報する

   ‐保健所はSARS患者の職場に対する消毒の指示を出す

(別添2)非典型肺炎(SARS)広東省の医療事情

SARSに関して在留邦人の方々のための一次医療相談:

 SARSに関する一次医療相談として、医療サービス会社であるウェルビー(広州市、東莞市、深セン市、珠海市)、またインターナショナルSOSクリニック(広州市)をぜひご利用ください。SARSに関する情報やSARS治療施設に関する情報を収集しております。また、治療や入院が必要な場合は病院を紹介してくれます。

あわせて、邦人の健康管理情報に関して必要であれば総事館に連絡し相談して下さい。

在留邦人のためのSARS治療施設

 4月10日中国政府は、SARSを法定伝染病に指定しました。これによって、中国政府及び地方政府が患者の措置入院、患者発生箇所の消毒、患者との接触者の同定及び追跡調査を実施するようになりました。在留邦人もこの法律に従わなければなりませんが、中国政府は特に外国人がSARSに感染した場合のために特別の医療施設を提供する処置を積極的に講じております。実際にSARSに罹患した在留邦人が入院する可能性が比較的高い医療施設を広東省政府、SOS及びウェルビーに照会するとともに、ウェルビーには主な病院にアンケート調査を依頼しました。これをもとに4施設のSARS感染病棟を視察しました。

視察した4施設のうち、広州市の2医療施設と深?の1医療施設では、邦人がSARSに感染した場合、良好な診療・治療を受けられると思われたので、それらの施設の特色を以下に記します。SARSを疑う場合は、これらの病院へ直接連絡するより、ウェルビー及びSOSにまず連絡し、受診・入院を勧められる場合は、総領事館に連絡してください。

広東省は世界的に見ても標準的なSARS治療プロトコールを作成し、各医療施設に配布しています。従って、基本的にはどの医療施設でも同じ治療が受けられます。

広州市:

『広州医学院第一附属医院』

本病院は、100年の歴史がある620床規模の総合病院で、SARS感染病棟(1フロアー)60床を運用しています。これまでにSARS患者98症例の治療経験があります。世界で初めてのSARS患者もここで治療しています。したがって、院内感染症例も多く経験しています。
最近の数症例を除くほとんどの症例の臨床解析をすでに英文でまとめるなど、きわめて高いレベルの臨床能力があります。情報の信頼性と優れた臨床研究能力は大変評価できます。呼吸管理に使用する医療機器も充実しています。現在のSARS入院患者は、中国人8名ですが、今後外国人のためのSARS専用病棟(個室管理20床程度)として運用されることになりました。この病棟は、一般病棟を閉鎖してSRAS病棟にしているそのため、一般患者と感染患者が同一の入り口を利用することになります。

『広東省人民医院』

 1670床を有する広東省でもっとも医療設備の充実した総合病院であります。もともと感染病棟が設置されていたが、現在はSARS感染専用病棟として運用しています。本病棟は26床、1病室2床で使用していますが、できる限り個室管理にします。これまでに60症例の治療経験があります。一般病棟と入り口を別にした感染症病棟をSARS感染専用に用い、職員の感染防御策も厳格に実行されています。呼吸管理に使用する医療機器も充実しています。院内感染対策に力を入れています。

深セン市:

『北京大学深?医院』

 北京大学の分院、700床、外来受診1日3500人で開院4年目の比較的新しい病院です。ベッド数は少ないが、建物の規模や医療設備は広州省人民医院に匹敵しています。深セン地区の外国人用のSARS感染病棟に指定されました。もともと肝疾患専用の別棟の外来病棟施設をSARS専用の呼吸器内科外来と外国人専用のSARS感染病棟に運用しています。外人用SARS感染病棟は、3室6症ある。可能な限り、個室で治療します。病棟には、ウイルス分離用の検査室があります。呼吸管理に必要な装置も病室に整備されています。SARS患者の入院・治療の経験はありませんが、呼吸器の医師は近くの感染症専門病院(東湖病院)の指導・治療を行っています。

(参考:上記3医療機関が、当地において外国人が治療を受けるに当たり総合的に優れていると考えられますが、深セン地域においてはSARS治療可能な医療機関として他に以下の病院があります)

『東湖病院』

 これまでは呼吸器内科と肝炎を診察していた深セン市立の感染専門病院で、病床数は200症です。3病棟150症をSARS専門の病棟に運用しています。深セン地区では、最もSARS症例が多く、これまでに39名、4月15日現在、36名が入院しています。病棟はかなり古く、3病棟を症例の重傷度で患者を分類し治療しています。病棟は、ゾーニング管理をし、院内感染対策も徹底しているとの説明を受けました。治療に関しては、北京大学深セン医院の医師の指導を受けています。

(別添3)各医療機関の相談窓口・連絡先

1.先ず以下の機関にご連絡ください。同時に、在広州日本国総領事館にもご一報ください。

(1)上海ウェルビー医療諮詢有限公司

  建設六馬路29−31号 宋建大袈厦7C室

  ご相談窓口:020−8330−2080(時間外13826148755)

   応対者 :石塚覚子

(2)広州国際SOS救急中心

  広州市二沙島大通路

  ご相談窓口:020−8735−1051(時間外13609727647)

   応対者 :大谷淑子

2.医療施設

(1)広州医学院第一付属病院

広州市沿江西路151号

電話:(020)8333−7750

(2)広東省人民医院

広州市中山二路106号

電話:(020)8382−7812

(3)北京大学深?医院

  深セン市福田区蓮花路1120号

  電話:(0755)8392−3333

  急診:(0755)8390−9933

(4)東湖医院

  深セン市羅湖区布心路2019号

  電話:(0755)2560−4033

(参考ホームページ)

在広州日本国総領事館:http://www.guangzhou.cn.emb-japan.go.jp/

外務省海外安全ホームページ:http://www.mofa.go.jp/pubanzen

厚生労働省:http://www.mhlw.go.jp/topics/

WHO関連情報:http://www.who.int/csr/sars/en/

(問い合わせ先)

在広州日本国総領事館 TEL:(020)8334−3009

  8388−4453

  8388−4456

  8388−4475

以上

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