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by Robert Chohen / NotMilk.com
* あなたはウィルスに感染した牛の体液を飲んでいるのか? 3/14 02
私はアメリカの酪農場のひどい現状を見たとき、ショックと言うのもはばかれるほどの衝撃を受けた。ここに発覚した事柄は胸が悪くなるような事実であり、次にあなたがアイスクリームを食べる時には息が詰まって気分が悪くなること請け合いである。
自主出版されているNational Dairy Farm MagazineのなかのHoard's Dairyman(Volume 147,number 4)という記事にはには私ですら驚くほどの暴露が掲載されている。
広告というものは製品を宣伝するものと信じられているし、私もそう思う。ここに載っている宣伝はある深刻な乳牛の病気の検査に関するものだった。2002年2月25日号の編集者は広告費のことで頭がいっぱいで、その150ページの半分を使った広告がもたらすかもしれない反響のことは考えなかったらしい。この広告には農場の牛が写っていて読者に挑戦するように太字で次の文句が掲げられている。
「百聞は一見にしかず」
続く文章は「ほとんどの酪農場はウシ白血病ウィルスの影響を受けている」というものだった。
一体これは何なのだろう?アメリカ国民は白血病の牛の体液を飲んでいると言うのだろうか?
私はウシ白血病の問題のことは知っていたが、この問題がどんな広がりを見せるのかということに関してはなにもわからなかった。この広告によれば、89%のアメリカの酪農場は白血病にかかった牛を飼育しているとなっている。
Sally Fallon(http://www.realmilk.com)は生の牛乳を飲むこと勧めているが、彼女もこの広告を見たならばきっと自分の使命がばからしく思えてしまうだろう。
私の住んでいるニュージャジー州のバーゲン地区の北東に隣接する地域には、Tuscan FarmsとFarmlandという2つの大規模牛乳供給会社があるが、これらの加工会社はそれぞれニューヨーク州、ペンシルバニア州及びニュージャージー州の600にのぼる農場から牛乳を買い上げて集積している。これは平均して600のうち534の農場が白血病にかかった牛を飼育しているということになる。そして、この加工工場の低温殺菌がうまくいっていなかったらどうなるのか?また、生の牛乳を飲んだ人はどうなるのか?私は考えるだけで震えてしまう。
ここに乳ガン専門の外科医であるRobert Kradjian氏が彼の患者に宛てた手紙の抜粋がある。
「運悪くその牛乳が集められたとしたら、生産される牛乳の大部分(90から95%)は汚染されるでしょう。もちろん低温殺菌が正しく行われればウィルスは死滅します。また生の場合はどうなるかというと、無作為に抽出した生の牛乳の検体調査では、その3分の2においてウシ白血病ウィルスは生き返りました。私としては、生牛乳を生産する酪農場は他の基準に沿った運営をされている農場と比較しながら注意深く監視されることを望みます。」Science誌1981年1014号213頁
これは世界的な問題である。あるドイツにおける長期的な調査はこの問題を遺憾としながら、汚染された牛乳中のウィルスが(集積されて)全体に混入された場合にこれを取り除くのは不可能ということを認めている。スイスとドイツを含むヨーロッパのいくつかの国は感染した牛を「間引く」という事をしてきた。ではアメリカは白血病牛に対する戦いのリーダーなのだろうか?それは事実とは違う。
乳業と公衆衛生の専門家であるVirgil Hulse医師によれば、アメリカはベネズエラを除けば世界最悪ということになる。
述べてきたように、この白血病ウィルスは低温殺菌で不活性化できるものだ。しかし、いろいろな事故も起こっている。1985年にシカゴで起こった事故もこのうちの一つなのだが、ある大規模な加工プラントにおいて殺菌された牛乳と生乳が配管の故障により混合されたというものだ。この事故の後にはサルモネラ菌の猛威が襲い、15万人が体調を崩し、4人が死亡した。ここにおいて私は酪農業界の人々に問いたいのは、どうしたら彼らは人々がこのときにウシ白血病ウィルスに汚染された牛乳を飲んでいないと保障できるのかということになる。さらに興味深いことには、この地域ではこの事故のあと数年にわたって白血病の急激な増加が報告されている。このような「白血病群」は他の地域でも報告せれているいるが、1990年6月10日付けのSanfrancisco Chronicle紙は北カルフォルニアの発生例を報告している。
このウシ白血病ウィルスに曝されたときに他の哺乳動物になにが起こるのだろうか?これはもっともな疑問だが安心できるような答はまだ出てはいない。実際には、このウィルスに曝された全ての動物に白血病の発症が報告されている。これらは羊や鹿の他に霊長類であるベンガル猿やチンパンジーなどの動物たちである。
この実験での感染経路としてはウィルスの混入した牛乳を飲ませることと、静脈及び筋肉注射だった。このとき明らかに人間に感染するような機会は無かったはずだが、後になって人間の体外受精卵細胞にも感染していることが判明した。
この場合にはウシ白血病ウィルスに対する抗体が出来ている証拠があったのだが、これはやっかいな問題である。どうやってこのウィルスの分子は抗体を作らせるような接触をしたのだろうか?それほどこの分子は小さいのだろうか?
もしこのウィルスが人間にも白血病を引き起こすのなら、汚染された農場では高い率での人間の発症が見られるはずである。
本当にそうなのか? 残念ながらそのようである。アイオワ、ネブラスカ、サウス・ダコタ、ミネソタ及びウィスコンシンの各州では国の平均レベルよりは明らかに高い白血病の発症率を示している。またスウェーデンとロシアでもウシウィルスが規制されていない地域では人間の発症との相関性が指摘されている。
聞いたところでは、獣医の間では一般人にくらべて白血病に罹る率が高いということだ。酪農夫に至っては明らかに高い発症率を示している。 最近の研究では幼い霊長類に与えた牛乳の中のリンパ細胞は直接腸壁を通過して体の組織に入り込むと報告するものもある。
ここにイリノイ大学の動物化学研究部からの楽観的な指摘があるが、これは全体を見渡す上では重要な情報となるだろう。まず彼らはここでは健康面というよりは経済的な見地から牛乳を見ているのだが、ウシ白血病ウィルスに汚染された牛乳の生産量は増加していると指摘している。また、(牛において)このウィルスが継続的で明かな白血球の増加を引き起こす時には牛乳の生産は崩壊するだろうとも言っている。
この研究では、酪農業界における牛の白血病感染が及ぼす経済的打撃に関して再検討がなされるべきであるということが提案されている。このことは(牛の)白血病というものは我々がコントロールできる限りにおいてのみ利益を提供するとでも言っているのだろうか? この詳細を知りたければ、1989年の2月付けのProceedngs of the National Academy of Scienceで得ることができる。
私がここで強調したいのは、呆れたことに大学の研究部門だというのにこの問題を人間の健康問題としてではなく、経済問題と捉えているということである。大学や農務省からの助力があると期待してはいけない。金の利害と政治的な圧力は非常に大きいものだ。私たちは自分で自分を守らなければならない。
以上で全体は俯瞰できただろうか?今や我々はウシ白血病ウィルスは他の動物にも白血病を起こせるということがわかった。このことは人間の白血病の研究にも貢献することなのだろうか?以下の記事はこのことに挑んでいるものだ。
1."Epidemiologic Relationships of the Bovine Population and Human Leukemia in Iowa". Am Journal of Epidemiology 112 (1980): 80
2."Milk of Dairy Cows Frequently Contains a Leukemogenic Virus". Science 213 (1981): 1014
3."Beware of the Cow". (Editorial) Lancet 2 (1974):30
4."Is Bovine Milk A Health Hazard?". Pediatrics; Suppl. Feeding the Normal Infant. 75:182-186; 1985
ノルウェーでは1422人が11年半に及ぶ追跡調査を受けた。このうち、コップに2杯かそれ以上の牛乳を飲む人たちは、そうでない人々に比べてリンパ組織のガンに罹る率が3.5倍高かった。この場合、ガン患者の腫瘍の発生と牛乳の摂取には相関性は見られなかったが、リンパガンに関しては高い相関性が見られた。British Journal of Cancer 61号456-9頁1990年3月
この問題に関するより考えさせられる記事はミューヨーク州クーパーズタウンのAllan S.Cunningham氏からのものだ。Lancet誌1976年11月27日号1184頁の彼の記事は「リンパ系異常と動物タンパク摂取」というタイトルが付けられている。
カニンガム博士も認めるところだが、多く人々は牛乳は「液体の肉」であると思っている。彼は15カ国において、1955年から1956年の一年間にわたって牛肉と酪農製品のの消費をグラム単位で追跡調査を行った。その結果、ニュージーランドとアメリカ及びカナダが最も高い順位を示した。最も低かったのはユーゴスラビアとフランスに続く日本だった。この最高と最低はまったくかけ離れていて、ニュージーランドの一日43.8gに対して日本の1.5gであった。これはほとんど30倍ということだ。ちなみに、この36年間の日本では牛肉と牛乳の消費は驚くべき延びを示しており、日本の疾病パターンの変化はこのことを反映している。またこのことは日本からの移民における調査からわかったのだが「遺伝的な防御機能」が欠如しているという事実をも裏付けるものだ。この調査時期以前では日本人の白血病の増加はアメリカに移住した人々の間だけで起こっていたのだ。
カニンガム博士は15カ国を分析した結果、牛肉及び乳製品の摂取とリンパ系の障害による死亡例との間には高い相関性があることを発見したのだった。また、彼の記事の中には以下のようないくつかの強調すべき事柄が含まれている。
* 多くの国においてタンパク質の摂取は必要とされる量を遙かに越えている。過度の動物タンパクの摂取は以下のような様態でリンパ系の異常を引き起こす一つの原因になるかもしれない。ある種のタンパクの摂取は胃腸の粘膜組織を通して(タンパク質の元となった動物の)抗体の破片を吸収してしまうということだ。
これらの抗体破片がリンパ組織に接触することによって慢性的なリンパ刺激が起こる。恒常的な免疫システムへの刺激は実験動物においては白血球の異常な増殖を引き起こすが、人間においてはリンパ系のガンを引き起こすと考えられている。
胃腸の粘膜組織は食物中の抗体に対しては部分的なバリアーにしかならない。またこのタンパク質中に抗体が含まれるということはよくあることであるが、これは特にリンパ系への潜在的な刺激要素となっている。牛乳を飲むことによって黄疸や粘膜組織の炎症などが起こることがある。また、牛乳の摂取はいままでに100種類以上の抗体を(人体に)放出することが確認されているが、これらは様々な抗体反応を呼び起こすものである。
以上のことは、なぜ低温殺菌されて死んだウィルスが抗体反応や病気を引き起こすのかということを説明するものなのかもしれない。
消費者はこれらの情報を知る権利があるはずだろう。この情報を友人と分かち合って欲しい。
追記
牛乳や乳製品及び牛肉の汚染に関する話は多い。”ファースト・フードが世界を食いつくす”(Fast Food Nation : Eric Schlosser)草思社 ISBN4-7942-1071-XC0034 にはアメリカの農場や食肉処理場の危険な現状がレポートされ、O157による中毒の発生の過程をうまく描いている。
またネット上では農場主自らが現在の牧畜業界の現状を告発しているものもあるが、アメリカでは肉骨粉(bone meal)が法律で禁止されているということはなく、狂牛病の蔓延は避けられないと訴えるものもある。
また実際、一億頭ほどいると言われるアメリカの牛には年間10万件ほどのダウナー症候群という病気で死ぬ牛がおり、これらは暴れることはないものの立てなくなって死ぬという症状を示していることからアメリカ独特の狂牛病である疑いが強いと言われているらしい。これらの牛は肉骨粉として処理され、再び食物連鎖の中に帰って行くという現状がある。
イギリスでBSEが発生したときには、ヨーロッパがイギリス産の肉の禁輸措置をとったがアメリカはそうしなかったので、汚染された牛肉は大量にアメリカに流れ込んだという話もある。
牛乳に戻り、白血病ウィルスに感染した乳牛からは同時にこれらの危険な肉骨粉を与えられ、その上に成長ホルモンや抗生物質を与えられた牛乳が採集されているということになる。モンサント社というかつてナチスの毒ガス製造に関わった会社の製造するウシ成長ホルモンは人間に対する影響を調査されたこともなく、牛の乳の出は劇的に良くなるかわりに牛の乳房に炎症を起こす率が高いための抗生物質と聞く。
また、採集された牛乳にBSE病原体が混入していた場合には、その知られている耐熱性から低温殺菌などでは絶対に不活性化できないのは明らかだ。
このグローバル流通の時代に日本は安全などとは思えるはずもない。加工された粉乳などになって既に入ってきていると考えるほうが自然である。抜け道は報道されているとおりいくらでもある。また、ペットフードなどにも注意を払うべきだろう。最近私の知人の家でもすでに大型犬が狂牛病とほぼ同じ症状で死んだ。猫エイズと呼ばれる症状もペットフードの広がりと関係があるかもしれない。動物の病原ウィルスはHIVウィルスを媒介にして人間に感染するという研究報告もあるようである。
人間の場合、脳に致命的な症状が現れるのは感染後10年の後である。