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[日経] ソニー、今期見通し発表で先安の懸念――改革3年計画に疑心
【NQN】ソニー(6758)は24日夕刻のSEAQインターナショナル(
ロンドン国際店頭市場)で、気配値表示が東証終値と比べて6%強も下
落している。15時に2003年3月期の決算を発表したが、その1時間後の
説明会で明らかになった今期(2004年3月期)の見通しが嫌気された。
市場が注目する今期の連結見通しは売上高が7兆4000億円(前期比1%
減)、営業利益1300億円(同30%減)、純利益500億円(同57%減、い
ずれも米国会計基準)と多くのアナリストの予想以上に厳しい内容。異
例とも言える2段階の発表方式と相まって、同社株の拒絶反応は早かっ
た。
収益構造の転換計画の不透明感が払しょくされなかったことが気掛か
り要因の一つだ。今期の営業利益の落ち込みは、グループ全体で1400億
円の構造改革費用を見込んだ結果だ。この改革費用は今後3カ年で合計
1兆3000億円を計上する見込み。出井伸之グループ最高経営責任者(C
EO)は「構造改革を進め、創立60周年となる2006年には金融収支を除
いた営業利益率を10%以上にする」と決意を示したが、具体的な改革の
方法については「検討中」(徳中暉久グループCSO)として明かさな
かった。
2003年3月期の連結純利益は1155億円と従来予想の1800億円を大きく
下回った。「バイオ」などエレクトロニクス部門など足を引っ張る形と
なった。出井氏は「イラク戦争による不透明感が強まる中で生産を減ら
し在庫を適正水準に維持した」と弁解したが、徳中氏は「売上高は見通
しを大きく下回った」と吐露した。
バイオは価格引き下げの競争に加わらなかったが、ソニーの株価は下
落競争の先頭集団を走っている。すでに1月7日に付けた5130円の年初
来高値からは3割程度下落している。「投資家は既にソニーブランドの
安心感に疑問を抱いているのでは」との質問に対し、出井氏は「もう一
度構造改革を図り株式価値を引き上げる。短期ではなく長期で見てもら
いたい」と語ったが、示された見通しに具体的な裏付けがなければ、投
資家の安心感は取り戻せないだろう。(下野和典)