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[QUICK] 外為、中値設定に向け円売り介入?――政策の手詰まり感を投影
国内投資家に有利な期末中値を設定するため、財務省・日銀
は円売り介入に踏み切った――。3月決算期末となる31日の東京外国為
替市場でこんな憶測が広がっている。対顧客取引の基準となる中値の設
定が近づいた9時50分前後、円はドルやユーロに対して急速に売られた
が、円売りはつかの間だった。その後は輸出企業や海外勢からの円買い
が優勢になっており、中値前後の値動きに疑惑が強まった。
国内投資家や事業法人の中には、決算時点での外貨建て資産を評価す
るために3月末の中値を利用するところが多い。為替リスクを回避(ヘ
ッジ)していなかったり、含み益が出ていたりすれば、中値での円高進
行は資産価値の目減りにつながりかねない。しかも株式市場では日経平
均株価の下げ幅が200円を超え、8000円の大台を割り込んだ。株安、円
高に伴う3月決算への影響を緩和するため、円売り介入が実施されたと
いう見方には説得力がある。
31日午前に東京三菱銀行が公表した円・ドルの中値は1ドル=120円20
銭。10時前に付けた31日の円の安値と全く同じ。円・ユーロの中値は1
ユーロ=129円83銭で、これも10時前に付けた対ユーロでの円の安値と
ほぼ同じだ。その他の通貨も軒並み安値圏で中値が決まった。相場の値動き
と各金融機関が提示した対顧客相場とを比べる限り「偶然の一致とはと
ても思えない」(邦銀の外為ディーラー)との疑念が浮上する。
財務省・日銀は今年の介入局面で、ニューヨーク市場の取引間際に介
入するなど奇策も繰り出しており、それが今回の介入観測の伏線になっ
ている。しかし「正攻法」から外れた取引が続けば続くほど、逆説的な
がら「日本は米国やアジアなどに配慮して大規模介入には踏み切れない
のではないか」といった円買いへの安心感も広がる。31日の東京市場で
も、10時以降はむしろ円買いに弾みがついた。為替を小手先で操作しな
ければならないほど日本の通貨政策は手詰まりに陥った――。中値設定
前に広がった「介入観測」は、日本の介入姿勢に対する懸念をも映し出
している。(今 晶)