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(回答先: 保険業法改正:与党、契約者に配慮 協議なお曲折も [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 5 月 13 日 16:51:23)
「金融庁の『保険契約者にとって経営破綻よりも、予定利率を引き下げた方がトク−』という説明は、まさに本末転倒と言わざるを得ない。当該生保の経営実態を隠したまま、予定利率引き下げの是非を契約者に問うというのは、あまりにも契約者をばかにした話だ」
金融審議会(首相の諮問機関)のメンバーの1人がこう言って憤る。
「金融庁サイドは、統一地方選後の政治的無風状態にあるこの絶妙のタイミングを突いて、予定利率引き下げ法案の国会提出を仕掛けてきた。まさに『金融庁の陰謀』としか言いようがない」(民主党国会議員)
今日(13日)、金融庁は与党3党に対して、生命保険会社の予定利率引き下げに関する法案(保険業法改正法案)の「要綱」を正式に示すことを予定している。
この「要綱」によれば、
(1)予定利率の引き下げについては、個々の生保が自主的に判断した上で、首相に申請
(2)これを受けて金融庁が、その申請を審査
(3)引き下げの下限は、3%程度とし、生保が保険金の支払いのために積み立てている責任準備金は全額保護
(4)金融庁の認可を受け引き下げ手続きに入った生保は、経営内容や経営の将来見通し
(5)引き下げ計画を総代会にかけ、特別決議による決定後、引き下げ対象者全員に是非を問い、反対が10%以下なら引き下げ決定
「こうした一連の手続きには、3カ月程度の期間がかかる見込みです。この間の解約ラッシュ−資金流出を防ぐために、首相命令で解約を停止することが、法案には明記される方向です」(金融庁関係者)
ここでポイントとなるのは、“解約の停止”だ。
「金融庁サイドは、生保から予定利率引き下げの申請が行われたのを受けて金融庁が認可し、これを公告するまでの間、という期限付きで“解約の停止”を行うとしているが、この部分は明らかに保険契約者の財産権を侵害することになる。あまりにも問題が多い個所と言わざるを得ない」(民主党の国会議員)
それではなぜ、この“解約の停止”が必要なのか。
「生保サイドが解約に応じるためには、まず手元の現金(流動性資産)を解約資金に充当する。しかし解約が相次ぎ現金が枯渇すると、株や債券、あるいは不動産などを売却して解約資金を捻出することになる。こうした資産を売却してPL上売却益が立っているうちはいい、しかしあっという間に売却損が立つことになる。ある一定ラインを越えてこの売却損が発生した時点で、その生保は事実上の経営破綻に追い込まれることとなるのです−」(金融庁幹部)
つまり、経営破綻を回避するために予定利率の引き下げ手続きに入ったにもかかわらず、そのことで経営破綻を引き起こしてしまうという本末転倒な事態が発生しかねないのである。
「それだけ、一部生保の経営状態がどうしようもないところまできていることの証明だ」(大手生保幹部)
この“トンデモ法案”に関する国会での審議には、国民の厳重な監視が必要だろう。
2003/5/13