現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産24 > 346.html ★阿修羅♪ |
|
WSJ-イラク戦争長期化は、防衛株の買いか?
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)イラクの(フセイン)体制打倒が容易ではなさそうだ、との兆しが見えてきたことにより、米国株式相場は下げに転じたが、防衛産業株は昨日上昇し、長期にわたる出遅れが一段落した。
米国の防衛関連企業大手が製造した機器・爆弾・ミサイルの使用を映し出す、中東からの生のテレビ映像が休みなく放映されているが、これが一役買っているのだろうか?そうだとしても、つまり、たとえ戦闘が長期化しても、防御株が長期的な上昇を続けることに対して、一部の機関投資家は引き続き半信半疑である。
補充用の受注による防衛企業の一時的な業績向上はあっても、政府予算が戦争と復興のために向けられて、防衛企業の業績を支える中核である高額な開発プログラムに予算が回らなくなるために、これが相殺されてしまうというのが、彼らの論拠である。
その上、防衛企業最大手のボーイング、ゼネラル・ダイナミックス、レイセオンなどは、民間航空セクターの業績悪化が一段と進行しているとみている。
戦闘が先週始まってから、ボーイング(NYSE:BA)、ゼネラル・ダイナミックス(NYSE:GD)、レイセオン(NYSE:RTN)、ノースロップ・グラマン(NYSE:NOC)などの株価は、戦闘開始前のレベルから1-2ドル安の居所で低迷していたが、この間、相場全体は上昇に向かっていた。昨日は防御株が盛り返したが、相場全体が2003年の安値をつけてい た頃の3月12日に防衛セクターとしてつけた52週安値からは、大部分の防衛株があまり上がっていない。
これをもって、防衛株は割安という観点からだけでも買い妙味があると、一部のウォ―ル街のアナリストは言う。トムソン・ファーストコールによれば、防衛株グループ全体としては、過去12ヶ月の収益のおよそ17倍で取引されているという。スタンダード&プアーズ500種株価指数は、およそ30倍となっている。今年の収益予想を使っても、同セクターの株価収益率は上記指標株価指数とくらべて、差はそれほど大きくな いとしても、なおも下回っている。しかし、防衛産業の5年間の予測成長率は、S&P 500のそれより実際には高くなっていると、メリルリンチのチーフ米国ストラテジスト、リチャード・バーンスタイン氏は言う。
短期戦の場合に恩恵を受ける景気循環株に、投資家が最近資金を移している状況からみれば、防衛株は「戦争が、もし予想したほど順調に進まなかった場合に、上昇する可能性はある」と、メリルリンチのアナリスト、バイロン・カラン氏は言う。
米軍の部隊がイラクで遭遇した初めての激しい抵抗は、彼の見方を裏付けているようだ。
カラン氏が昨日提出したリサーチノートによれば、今回の戦争で初めの2−3日に、米国が発射したトマホーク巡航ミサイルはおよそ1,000発。一方で、1991年のデザー ト・ストーム作戦時には、合計で390発だった。トマホーク一発のコストがおよそ500,000-700,000ドルであることから、大規模な補充用注文があれば、担当メーカーであるレイセオンにとって、業績の向上につながることを彼は示唆している。
(3月25日付Heard On The Streetより)