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(回答先: ★戦後にらんで業種分析、素材など関心――日経金融スクランブル 投稿者 Ddog 日時 2003 年 3 月 27 日 00:01:14)
★「戦時相場」焦点は外国人――日経金融スクランブル
19日の東京株式市場では日経平均株価が続伸した。一時、バブル後最安値を下回ったが、売り方の買い戻しや公的年金資金とみられる買いなどで急速に切り返した。ここにきて上昇トレンドが目立つ米株式市場と異なり、方向感が定まらない迷走状態にもみえる。
積極的な買い手に乏しく、欧米市場との連動性も薄れている東京市場。だが、対イラク開戦が目前になったことで状況は大きく変化する可能性が出てきた。
湾岸戦争の例などから、市場では「米英は日本時間20日の午前10時に猶予期限を過ぎた後、さほど間をおかずに対イラク攻撃を始める」との見方が一般的だ。開戦となれば、世界の株式市場は戦況や各国の反応、報復テロの有無などに関心が集まる「戦時相場」に突入する。
日本株の場合、最近の下げはイラク情勢緊迫に伴う海外年金の売りが要因の一つになった。今年の外国人売買動向をみると、1月こそ大幅に買い越したものの、その後は先細りが続いている。戦時相場でイラク情勢が最大の材料になると海外の動き、特に米国の株式相場と米投資家の動向がこれまで以上に影響力を持つのは間違いない。
その場合、不透明要素が多く実態がつかみにくい戦争そのものの行方だけでなく、米経済の動向も材料としてクローズアップされるだろう。 みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「開戦を受けた原油価格の動向と、特に米国の消費マインドがどうなるかが重要」とみる。米国の消費者心理は今年に入り、イラク情勢の緊迫を受けて急速に悪化。消費者心理が回復しないと、企業経営者も積極投資に動かず、景気回復にも結びつきにくい。
この点、4月上旬までに発表になる3月分の米国経済指標は「イラク開戦をさほど織り込んでおらず、市場へのインパクトは小さい」(第一生命経済研究所の嶌峰義清主任研究員)。市場では、4月11日発表予定の米ミシガン大の消費者信頼感指数が当面の米国景気を占う最大のポイントとみる声が多い。4月速報値で、イラク開戦後の消費者心理を十分織り込んでいる可能性が高いからだ。
同指数の3月速報値は前月比4.9ポイント減の75.0と1992年10月以来の低水準に落ち込んだ。大和総研の成瀬順也シニアストラテジストは「4月速報値で80台に戻せば消費に底入れ感が出てくる」とみる。
報復テロの懸念や戦況しだいでは消費者心理に水を差すことが考えられ、現在のところ予想はかなり困難だ。とはいえ、これまでイラク情勢の緊迫を受けて指数が続落しており、開戦による心理高揚などで指数は改善することも考えられる。
4月1日発表のISM製造業景況指数(3月)でも、実際の生産に対する先導性が高い新規受注判断DIが良ければ先行きにやや明るさが出るとみられ、注目されている。4日発表の雇用統計(3月)も失業増なら、消費への懸念が深まると予想される。
もし消費者心理の改善などで米景気に回復の兆しがみえてくれば、「質への逃避」で株式を敬遠していた欧米投資家も、徐々に株式投資に目を向ける公算が大きい。グローバル投資を増やす中で、日本株への投資も増やす下地はできる。
日本は北朝鮮リスクもあって立場は弱い。デフレやぜい弱な金融システムを放置したままでは、たとえ米市場に連動しても「天井が低く、底は深い」という姿にもなりかねない。日本固有の問題改善にまず取り組むことが、日本株投資のパイプを太くする最低条件だ。(小野利也)