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4/2の「日本再生について」をテーマとする講演会で、ノーベル賞受賞者の小柴氏が「日本は、...たとえ金は出さなくても、日本の言うことは本気になって聞こうという、そんな国に成ってほしいと願ってます」と述べられたそうであるが、そこまでの実力にないbakaは、以下のような受け売りで我田引水と行きます:
宮崎学「民主主義の原価」あとがきより抜粋
http://www.zorro-me.com/2003-4/030401.html
「日本の民主主義は破綻していると思うか」と私に意見を求めてくる人もいる。だが、「破綻」というからには、その前に「正常に機能している時期」があったはずだし、真の民主主義による民主政が日本で成り立っていた時代があったことが前提とならなければならない。「昔」の「日本」はよかった、というこれまた曖昧な定義の下で議論を繰り返すのはもうやめよう。
同様に、「現在の日本の政治腐敗をどう見るか」「司法制度はなぜ崩壊したのか」などと聞かれる場合もある。政治が腐っているといっても、腐る前の政治とはいつの政治を指すのか。司法も同じだ。現行の監獄法は明治時代からほとんど変わっていないのだ。
ばかげた質問を向けてくるメディアや、「今のニッポンは腐っている」と叫ぶだけの市民派、わかったようなことをいう評論家たちに私は問いたい。理想の社会とはなんなのか。カネに汚い政治家や官僚、財界人が清貧で高潔になれば日本が「よくなる」とでもいうのか。また、どういう社会を「よい」というのか。
少なくとも私は、清く正しく美しいデオドラントな社会はゴメンである。そういう社会を「よい」とは思えない。そもそも「清潔で品行方正」好きな官僚こそが、意地汚くカネに執着しているではないか。私の理想は、アウトローも食えない人間もいる、エネルギッシュで明るい社会である。
日本官僚はアメリカに擦り寄り、「民衆の管理」を強化している。アメリカは日本を属国にしたがっている、あるいは既に属国だという説があるが、とんでもない。アメリカは自らの国益のために日前やアジア諸国をしゃぶり尽くすだけである。自国民として受け入れたいなど毫も思ってはいまい。
とにかくアメリカは、国益のために使えるものはなんでも使う。タリバンもサダム・フセインもアル・カイーダも、金正日も利用するだけだ。わがニッポンも同じことで、中曽根康弘の不沈空母発言当時はアメリカにとって日本は必要な存在であったかも知れぬ が、現在はどうか。不況は続いているものの、社会主義国家となる可能性がない点だけで価値はまだあると見ているはずだ。
だが、この先がどうなるか。アメリカは、朴正煕・韓国大統領やマルコス・フィリピン大統領を育て、イスラエルやイラン・パーレビー王朝の成立にカネを出し、育ち過ぎると潰すという「スクラップ&ビルド」ならぬ 「ビルド&スクラップ」を繰り返してきた。日本もいつスクラップされるかわからない。民主主義が機能していれば戦争は起こらない、というのは大きな間違いだ。本書で述べたとおり、「民主主義」の定義が曖昧だからである。
むしろ多数決原理主義に過ぎないようなニセの民主主義は人々の熱狂を呼び、戦争を引き起こすことだってある。民主主義と戦争の関係において、このリアリティを見ていかなくては、両者が同義語になってしまう恐れすらあるのだ。アメリカの民主主義に話を戻せば、多数決で選ばれたブッシュは民主主義的ということになる。私は、このような現在の民主主義の虚構というか虚ろな本質を追求し、問題を摘出して世に問うてみたいと思っている。
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最終段の「多数決原理主義に過ぎないようなニセの民主主義」の「多数決原理主義」という言葉にシビレました。