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(回答先: Re:軍事覇権国は戦争裁判を受けなくて良いらしい! 投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 3 月 22 日 19:47:42)
>軍事的に勝利した覇権国は、戦争(戦犯)裁判を受ける必要はない(裁判を受けさせることはできない)というのが、現 在の国際法の運用実態であるようです。
この現状を改善して、覇権国家を含めたすべての国の戦争犯罪を裁判の対象にしようとしたのが、「国際刑事裁判所」です(※1)。
国際刑事裁判所はまだ機能していないとのことですが、裁判官の選出まで至っているようです(※2)。
この国際刑事裁判所に対してアメリカはクリントン政権時代に署名した。ところが、ブッシュ政権になってから署名を取り消した(!)(※3)。さらに、「米政府は各国政府に対し、国際刑事裁判所(ICC)に米国の将兵を引き渡さないことを定めた2国間協定を要請して」いるらしいです(※4)。
このことは、ブッシュ政権が2002年5月の時点ですでに、戦争法規に違反する可能性が高い行動を起こすことを決意していたことを意味していたと思われます。
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※1:国際刑事裁判所規程
http://member.nifty.ne.jp/uwfj/icc/rome_jp.htm
http://member.nifty.ne.jp/uwfj/icc/ICC03.htm
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※2:現状
http://www.amnesty.or.jp/icc/contents/ICCtoha.htm#ICCtoha
実はまだ「国際刑事裁判所」なるものはこの地球上には存在していません。
1998年の夏に「国際刑事裁判所設立規程」という条約が採択されました。
2002年4月11日に、60カ国以上が批准(注1)し、裁判所の設立が決定しました。
2002年7月11日 ローマ規程発効
2003年2月8日 ICC判事選挙結果 判事18名の選出
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※3:アメリカが署名の撤回!
http://member.nifty.ne.jp/jalisa/139_10.html
ところが、ブッシュ政権になって、アメリカとイスラエルは、ともに2000年12月31日に行なった署名を撤回した(アメリカは2002 年5月)。その後、アメリカは6月19日に安保理で国連PKO要員の免責を求める決議案を提出し、ボスニアへの国連PKOの期限延長に拒否権を行使した。いわば、ボスニアPKOを「人質」にとって、ICCを無力化しようとしている。批准国76カ国はこぞってアメリカの安保理悪用を非難したが、7月12日に国連安保理事会は,アメリカの再々提案である決議案を全会一致で採択し(同時に、ボスニアPKOを本年末まで延長した)、PKO要員について捜査および訴追が1年間猶予されることになった.これは、事実上の免責であるが、一応はICC規程16条を踏まえており、アメリカもICC規程を無視することができなかったという意味では、固い拒否の姿勢を修正したことになり、他方、ICC規程を承認した国にとっては、ICC規程に則る限りではアメリカ提案を受け入れざるを得なかったと評することができよう。ただ、国連憲章第7章に従った、この決議は安保理で更新される可能性も残されており、ケース・バイ・ケースの処理とはいえ、ICCの管轄権行使が弱められるという問題は残された。
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※4:二国間条約で抜け穴を捜している。
http://www.jinkennews.com/news58.htm
米政府は各国政府に対し、国際刑事裁判所(ICC)に米国の将兵を引き渡さないことを定めた 2国間協定を要請しており、日本政府に対しても同様の協定を求めている。
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