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(回答先: 東京新聞社説:首相会見 説得力欠く支持表明 【小泉首相不支持】 投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 19 日 16:10:36)
ブッシュ米大統領は、フセイン・イラク大統領に「亡命か開戦か」と最後通告を突きつけた。国連安保理の合意のない攻撃は国連憲章と相いれない。国連無視の行動に国際社会の動揺は大きい。
ブッシュ大統領は十七日の演説で「米国などはイラクの武装解除を戦いなくして実現しようとしたが、その努力は失敗した」と指摘した。
その上で「フセイン大統領とその息子たちは四十八時間以内にイラクを去らなければならない。拒否すれば、われわれが決めた時に軍事行動に踏み切る」と通告した。
ブッシュ大統領の演説は、イラクと全世界に向かって、唯一の超大国の意思を誇示したものだ。かつて「合衆国大統領」が主導して創設した国連を超越するかのような印象だ。
フセイン政権は、大量破壊兵器の完全廃棄を義務づけた数々の安保理決議を無視し、国連と国際社会の要求に応じなかった。国連査察団の報告では、安保理決議一四四一が要求した国連査察への「十分で完全な協力」も果たしていない。
今日に至る一連の事態を招いた根源的な責任はフセイン政権にある。イラク政府が誠実に安保理決議を履行していれば、米国の独走も国連の破綻(はたん)もなかった。
にもかかわらず、国際社会はイラク攻撃について、ブッシュ政権の主張や説明に十分納得していない。湾岸戦争ではクウェート侵略のイラク軍撃退、アフガニスタン攻撃では国際テロ根絶という大義があった。
アナン国連事務総長も「米国と他の国が安保理を離れて軍事行動を取れば、国連憲章に合致しない」と警告した。さらに「安保理の支持のない行動は適法性に疑問が残る」と警鐘を鳴らしている。
ブッシュ大統領は対イラク武力行使について「米国と同盟国は世界の要求に応えようとしている。国連安保理は責任を果たしていない。だから、われわれが責任を全うする」とまで言い切った。
また「米国には自国の安全を守るための武力行使の権限がある」として、イラクへの予防的な先制攻撃もやむを得ないと強調している。
対イラク武力行使は先制攻撃戦略の先例となる。これは、国連を通じた国際平和維持体系を真っ向から揺るがすことにつながる。
米国は国連に代わり一国だけで国際秩序をつくり直そうというのか。
フセイン大統領は「ブッシュ通告」を拒否した。イラクもまた、国際社会をこれ以上混乱させてはならない。