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(回答先: 問題点の整理(不可解なフセイン政権の崩壊) 投稿者 たこ 日時 2003 年 4 月 16 日 16:46:11)
自己レス、というより、結論めいた議論の前で投稿したので、補足します。前稿ではイラク側の「戦術の不合理」と、米英もそれに呼応しているように見える現象から、下記のような「可能性」が想定し得るとした。
(i)「ブッシュ・フセイン通謀」
(ii)「フセイン以外の実権者の裏切り」
(iii)「首都占領直前にフセインが死亡して米英がそれを確信」
(iv)「通信手段の破壊成功を確信」
(v)「イラク側の用兵能力喪失と米英の盲進」
(i)ないし(ii)が疑われる状況で、ブッシュ側は(iii)以下を主張し、それを宣伝している。この後も「実は(i)でした」とは言えないであろう。(i)説の場合、考えなければならないファクターは、フセインの身柄処理である。フセインの身柄は、合作の物的証拠なので、マスコミのほか、イラク人や一般の米英軍将兵からも隠し続ける必要がある。
最も簡単なフセインの隠し方は殺して埋めることだが、フセインの生物学的な生命は大きな問題ではない(地下の死体でも、CIAの施設で死人として余生を送っても今後の展開に大差ない)。(i)説の場合、今後ともフセインが現れることがない(利用価値がない)。この点で、(ii)説は、より可能性が高いと考えるが、これは(iii)以下と両立する可能性もある。
(i)説の場合、より自然な解決は、フセインに首都を含む大半を放棄させて山間部でのゲリラとして生存させることではないかと考える。主戦場からの逃走により過度に英雄化される危険を避けつつ、少なくとも、ビン・ラディンのように「録音テープ」だけをリークさせて生存をアピールさせることではなかろうか。仮に世界帝国建設論に立つとしても、人口の大半に「近代化」を押し付けるだけでその目的を達する。そして、ゲリラの存在は抵抗勢力の判別にも有用であろう。
一応の私見として、「フセインは米英に見捨てられたポチ」としておきたい。イラク社会の世俗化をすすめたフセインが世界帝国創建に一役を買った時期があることは否定できない。見捨てられた時期は、戦闘終了後あるいは現在でもポチとの論もあり得るが、戦術の不合理でそこまで推断するのは困難と思っている。(米英がフセインの「死体」を見つけるかな?)