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(回答先: Re: 【推奨書籍】リチャード・A・ヴェルナー著『虚構の終焉』を読んで − けっこう危険な理論かもしれない − 投稿者 ジャック・どんどん 日時 2003 年 5 月 23 日 07:47:41)
「ジャック・どんどん」さん、こんばんわ。
>国家統制経済には、何種類かあり、いい国家統制経済と悪い国家統制経済があるので
>しょうか。それとも、国家統制経済は、すべて悪なのでしょうか。あっしら流に、仮
>に、いい国家統制経済があるとしたら、どのような経済制度なのでしょうか。そして
>それは、新世界帝国の福祉専制の経済制度とどのような違いがあるのでしょうか。
「国家統制経済」は基本的に悪で、望ましい経済社会は、「開かれた地域共同体」の連関的世界だと思っています。
しかし、「近代経済システム」は国民国家を基礎としたものになっており、日本をはじめ多くの“地域”が英仏などの近代主義国家の荒波に襲われ、自らが近代主義国家になる道を選択しました。(日本で言えば明治維新)
現在も「近代経済システム」は続いており、日本(国民)が存続するためには、国民国家的な形態を維持するしかないと思っています。
現在的テーマは、グローバリズム及び「世界帝国」という国民国家を超越した経済システムやそれを支える新自由主義経済価値観にどう抵抗するかだと思っており、その抵抗基軸は国家だと考えています。
「国家統制経済」は、経済活動は国民の生活向上を究極的な目的とする“国民経済”であるとの認識で行なわれるのであれば、現在的には悪くないと思っています。
「新世界帝国の福祉専制の経済制度」は、国際金融家の収奪システムを糊塗するためのもので、付加価値税(消費税)を使った“貧乏人の相互扶助”になるはずです。
“貧乏人の相互扶助”は、雇用されている人が稼ぎを消費に使うことで、稼ぎがない人たちの生活を維持するというものです。(累進課税所得税制度に較べると高額所得者の負担は軽減される)
“国民経済”は戦後の西ドイツのようなかたちをイメージしていただければと思いますが、現段階では、利益獲得自体を目的とした金融取引や金融資産の在り方が問われなければならないと思っています。
★ 「開かれた地域共同体」に関する参照書き込み
『【「利潤なき経済社会」に生きる】 「利潤なき経済社会」の“経済論理” 〈その3〉』
( http://www.asyura.com/2002/dispute2/msg/933.html )
『資本−国家−民族』
( http://www.asyura.com/2002/dispute2/msg/956.html )
『「地域通貨」などについて』
( http://www.asyura.com/2002/dispute2/msg/949.html )
『Re: 「開かれた地域主義への移行」』
( http://www.asyura.com/2002/hasan12/msg/1391.html )
『Re:「開かれた地域主義」への移行は急がねばならない。あっしらさんへ』
( http://www.asyura.com/2002/hasan13/msg/135.html )
>後ひとつ、バブルの生成と崩壊の主な原因として、日銀の窓口指導をヴェるナーさん
>はあげていますが、この解釈はどうなのでしょうか。
日銀の「窓口指導」は、バブル形成の実効性を推し進めたり確認するのに大きく貢献したと思っています。
“原因”というより、バブル形成の推進力だと考えています。
バブルの崩壊原因は、形成されたバブルはいつかははじけるものという論理につきると思っています。
(あの時点ではなくても、バブルははじけ、銀行以外のババを引く人が変わったというだけの話です。バブル崩壊が遅れていれば、もっと深刻な後遺症に悩んでいたはずです)
※ バブル形成に関する参照書き込み
『【世界経済を認識する基礎】 “あっしら”的経済概念の説明:近代的預金と「信用創造」(「バブル形成」の考察を含む)〈その6〉 前半部 』
(http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/908.html)
『【世界経済を認識する基礎】 “あっしら”的経済概念の説明:近代的預金と「信用創造」(「バブル形成」の考察を含む)〈その6〉 後半部 』
(http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/909.html)