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(回答先: 日テレプラスワンスクープ「ファンジャンヨプ元書記の最近映像・肉声：核保有は94年からの方針」画像パッケージ 投稿者 YM 日時 2003 年 5 月 14 日 00:24:09)
週刊文春2002/11/28
独占会見 亡命北のナンバー３黄ジャンユプ書記も「有本恵子さんら八人は生きている！」
ジャーナリスト萩原遼
一九九七年に韓国に亡命した北朝鮮の最高幹部・黄ジャンユプ氏。最高人民会議（国会議長）、最高人民会議外交委員長などを歴任した黄氏の亡命は、世界に大きな衝撃を与えた。しかしその後、韓国の太陽政策のせいで、黄氏は事実上の〃軟禁状態〃にあり、自由な発言を許されていない。ジャーナリストの萩原遼氏は三年ぶりに黄氏と非公式に会談。元政府高官として、北朝鮮を誰よりも知る黄氏が語った拉致問題と核疑惑の真相を、萩原氏が明らかにする。
──北朝鮮側が示した拉致被害者の消息について、どうご覧になりますか。
「『八人死亡した』と北朝鮮はいうが、完全な嘘だ。八人はみな秘密工作の任務についていた。そういう人物を日本に帰せば秘密がすべて明かるみに出る。絶対に日本に送り帰すことはできない。だから『死亡』という嘘をついているのだ。
八人の日本人は秘密工作に従事しているために、北朝鮮の社会で想像もできないほどの好待遇を受けてきた。いまもどこかにいて、いい待遇を受けているのは間違いない」
──拉致よりも、植民地時代の朝鮮人強制連行が重大だという朝鮮総連や一部の日本人の主張があるが。
「それは話にならない論議だ。それをいうなら豊臣秀吉までさかのぼらねばならない。秀吉はどれだけ多くの朝鮮人を殺し、日本に強制連行したか。時代が違う。植民地統治時代におきたことと、いまの拉致事件をなぜ同じレベルで論ずることができるのか。
問題は、いま民主主義が世界的に広がっている時代に、国際法も国の主権も、人権も無視して拉致をしたことが悪いのであって、昔のことをいっしょにして論ずるのはとんでもないことだ。
そういう主張をする人間は金正日の支持者であり、良心のない者といわざるをえない。なぜ私がそういうか。北で三百五十万人が、無惨に飢え死にさせられた。政治囚の収容所はいつも満杯で、収容できないほど超満員だ。中国との国境地帯には、三十万人の脱北者がいる。生命を賭して国境の川、鴨緑江と豆満江を渡って脱出している。金正日の政治のどこに人道や人民への愛があるのか。植民地時代の強制連行を主張する人たちは、なぜいま起きている北の人民の苦しみと不幸を問題にしないのか」
──北朝鮮が核開発を認めた事実は、衝撃をもって迎えられましたが？
「一部の人たちは、北朝鮮がごく最近核開発をおこなったと思って、許せないといっているが、おかしな話だ。北はすでに、一九八六年に核開発を終っていた。九〇年代の初めには核兵器を作るために再処理した使用ずみの放射性物質を埋めていた。軍需工業担当書記（書記は党中央の最高幹部のポスト）の全炳浩が私に話してくれたところによると、埋めた場所を覆い隠すために土をぶ厚く盛ってさまざまの木や草や芝を植えたが、みなたちまち枯れてしまう。結局、しかたなくその上にサッカー場ほどの大きさの武器倉庫を作り武器を並べて、『ここは軍事施設だから核査察の対象にはならない』と主張した。ところが、これも全炳浩の話だが、その対象の近くに計器を置いただけで放射性物質であることがすぐばれてしまう。とうてい隠し切れない」
──それでは、米朝が締結した、核開発をやっていないという一九九四年のジュネーブ協定は、アメリカをだましたことになるではないですか。
「その件で、ジュネーブ協定をまとめて帰国した姜錫柱（第一外務次官）に聞いたところ、特殊対象にたいする特別査察をアメリカがどうしても求めてきたら、むしろ開き直って、核兵器をもっていることを公表し、アメリカと取り引きをするのだという。
これは金正日と話しあった結論だと彼はいった。今回、北朝鮮が核開発の事実を公表したのは、こうした方針がすでにあったからだ。アメリカの姿勢が強硬で、核開発の事実を隠し通すことができなくなったのだ。取り引きでアメリカに譲歩して実質的には核兵器の生産を続けながら、日本と国交正常化し賠償金を獲得し、新義州や開城に経済特区を作り、経済再建を狙っている」
金正日は臆病者
──いまの北朝鮮がいちばん切実に求めているものは何ですか。
「経済危機から脱けだすことだ。いまの北は深刻な危機にあり、どうにもならない状態だ。だから『拉致解決』を口実に日本に近づいて賠償金をとろうとしている。クリントンの宥和政策によって核開発の事実を隠して軽水炉や重油の供給を手に入れた。これがブッシュ政権によって切られようとしている。このことをいちばん恐れているのが金正日だ。北が核開発の事実を認めたのだからジュネーブ協定の明白な違反だ。躊躇することなく破棄し、重油供給を停止し、軽水炉の建設を中止することだ」
──日本への影響は？
「日本は北の脅しに恐れることはない。絶対に戦争はおこらない。金正日は虚勢をはっているにすぎない。彼は実際は臆病者だ。ロシアに行くのに、飛行機がこわいから何日もかけて列車で行くような男が、どうして戦争ができるのか。日本人は絶対安心していい。戦争はおこらない。金正日こそ戦争をこわがっている。しかし北の人民は逆に、大多数の人が戦争を求めている。いまの時期が戦争時と同じように辛いから早く戦争をやってこの世の中をひっくり返してほしいと願っている。こうした気分が充満しているから、むしろ金正日は戦争を恐れているのだ。日、米、韓は武器を使うことなく平和的に北の体制を崩壊させることができる。金正日にいっさい援助をしなければ、遠からず崩壊する」
金正日・金大中に対する闘いにこそ大義がある
黄ジャンユプ氏と三年ぶりに再会した。十一月中旬、ソウルの某所である。これまで三年間、金大中政権の軟禁政策によって一度も会えなかった。私が部屋に入ると黄氏は立ちあがり、手を差しのべ、そのまま私を抱きよせた。抱き合って再会を喜びあった。
（略）
公表を前提としない会見であったが、私の責任で公表する。信義に背くことになるが、金正日とその〃副官役〃の金大中にたいする闘いにこそ、大義があると確信するがゆえに。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。