【ワシントン23日AFP=時事】
中央情報局(CIA)など米情報機関の分析センター「国家情報評議会」はこのほど、議会に年次報告書を提出し、ロシアでは外国の支援や自国の努力で核物質の流出防止策が強化されているものの、問題は依然、深刻であると強く警告した。
報告書は二十二日に公表され、「兵器として使用可能な核物質がロシアの複数の研究機関から盗み出されている」と指摘。また「盗まれた核物質の量などは分からない」としながらも、「過去十年で持ち出された恐れのある核物質の総量がどの程度になるのか、懸念している」と強調した。
報告書によると、一九九一―九九年の間にロシア当局によって摘発された核物質の不正持ち出しは二十三件に及ぶという。