23日付の米紙ニューヨーク・タイムズは米同時多発テロで崩壊した世界貿易センターのツインタワーのうち、先に旅客機が衝突した北棟よりも南棟の方が先に崩壊した原因の一つとして、南棟に突っ込んだユナイテッド航空機の方が北棟のアメリカン航空機より時速にして約140キロ速く飛行していたことがあるとの捜査当局の調査結果を報じた。
米連邦捜査局(FBI)の資料によると、昨年9月11日午前8時46分に北棟に激突したアメリカン機は時速約790キロで飛行していたが、16分後に南棟に激突したユナイテッド機の速度は同930キロだった。
同紙は、このため衝突の衝撃はユナイテッド機の方が約50%大きかったと指摘している。
両機ともに航空当局が定めた高度3000メートル以下での制限時速約460キロを大幅に上回っていた。
北棟は衝突から崩壊まで102分間持ちこたえたが、南棟は56分間で全壊した。同紙はこの差について、速度差以外に旅客機が衝突した位置や積んでいた航空燃料の量などが影響したとの見方も示している。(ニューヨーク共同)
[毎日新聞2月24日] ( 2002-02-24-01:15 )