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【ワシントン布施広】
ブッシュ米大統領は31日、世界各国が米国と連携して、大量破壊兵器の開発国に厳しく対処することを求め、名指しは避けながらも朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)とイラン、イラクに対する事実上の国際包囲網を築くよう訴えた。また、ライス大統領補佐官はこの日、北朝鮮を「弾道ミサイルの商人」と呼び、強い調子で批判した。大統領は29日の一般教書演説で、この3国を「悪の枢軸」と表現、国際社会には大きな波紋が広がっている。
この日、フロリダ、ジョージア両州を遊説した大統領は、テロの脅威に関連して大量破壊兵器の開発国に言及、「世界各国は米国と連携する必要がある。これらの兵器は米国だけでなく他の国々にも向けられる可能性があるからだ」と述べた。
また大量破壊兵器を開発し、テロ組織と支援・協力関係にある国や、自由や人権を尊重する米国の価値観と相容れない国は「米国の監視リストに入れる」と述べ、軍事行動の対象とすることを示唆。一般教書演説で「悪の枢軸」3国に警告した意味について「米国や同盟国を脅さない方がいいということだ」と説明した。
一方、ライス大統領補佐官は講演で、北朝鮮を「買い手の邪悪な意図を意に介さない、世界一の弾道ミサイルの商人」と呼び、「米国は北朝鮮をより良い方向に導く指針を示したのに、北朝鮮から真剣な返答はない」と批判した。また、ロシアに対し、これら3国との関係を変えるため努力するよう要望した。
さらにイランについては「大量破壊兵器の取得を積極的に企てている」と指摘、この点を改めない限り「イランが善意を示しても正しく伝わらない」と注文を付けた。
[毎日新聞2月1日] ( 2002-02-01-12:47 )