02/21 19:05 越外務省と「和解」演出 帰還少数民族が記者会見 外信77
【コントゥム(ベトナム中部)21日共同】昨年二月の民族反乱
の後にカンボジアへ国外逃亡、国連難民高等弁務官事務所(UNH
CR)の保護下に初めて集団帰国したベトナム少数民族ザーライの
十五人のうち五人が二十一日、ベトナム中部高原のコントゥム省ラ
ク村で記者会見し、処罰なき帰国の喜びを語った。
一行は十九日に帰国したが、米政府や人権組織が「帰国は時期尚
早」と表明、ベトナム政府が反発していた。会見に先立ち、ベトナ
ム外務省のファン・トゥイ・タイン報道局長が勧められた地酒を飲
み「和解」の演出に努めた。
アニョーさん(41)は「一カほど前に入信したばかりのプロテ
スタントの教えに従って出国」したと話した。「カンボジアに行け
ば高額の収入が得られる、と言われた」と動機を語る人もいた。
三十キロのジャングルを歩いてたどり着いたカンボジアでは、収
容施設で満足な食事も与えられなかったという。
中部高原では昨年二月にザーライ、エデなどの少数民族が独自の
プロテスタント教義に基づいて独立を目指し、役所などを占拠した
反乱があった。しかし会見した住民らは、ラク村は反乱とは無関係
だと強調した。
政府による鎮圧後、弾圧を恐れた計約千百人が相次ぎカンボジア
に逃げ込んだ。この反乱では約二十人が実刑判決を受けている。
(了) 020221 1905
[2002-02-21-19:05]