02/21 16:12 再びヘロインの供給源に 英が大量流入を警戒 外信49
【ロンドン21日共同】タリバン政権崩壊後のアフガニスタンが
再び世界最大のヘロイン供給地となりつつある。タリバンが禁止し
ていたヘロインの原料となるケシの栽培が復活したためで、英国で
は税関、警察、情報機関などで今後数カ月間の大量流入を警戒して
いる。
現地の国連機関から英政府に届いた報告によると、この春に収穫
期を迎えるアフガンのケシは四千六百トンに及ぶ。ガーディアン紙
によると、アフガンは世界のヘロインの75%を供給。英国に流入
する90%がアフガン産とみられ、ケシ栽培復活は同国に大きな影
響を与えると予想される。
ケシ栽培は貧しい農民にとって貴重な現金収入源。もともとアフ
ガンは麻薬の世界的産地として悪名高かったが、二○○○年七月に
タリバンがケシ栽培の禁止令を出し、国連機関の調べでも、栽培が
一挙に十分の一以下に減った。
しかし、タリバンが首都カブールを北部同盟に明け渡した昨年十
一月中旬以降、ケシ栽培が復活。二十一日付の英各紙によると、ア
フガン暫定行政機構も今年一月に栽培禁止を決定したが、地方の農
村までは統制できない状態という。
(了) 020221 1612
[2002-02-21-16:12]