02/21 14:56 無血クーデターの可能性も マダガスカル大統領選 外信47
【ナイロビ21日共同】昨年十二月に実施された大統領選挙をめ
ぐり混乱が続くマダガスカルで、首都アンタナナリボのラベロマナ
ナ市長の勝利宣言に対し、現職のラチラカ大統領陣営や政府が沈黙
を守り、市長の「無血クーデター」に発展する可能性も出てきた。
ラベロマナナ市長は二十日、首都で五十万人以上の支持者を前に
「私が政権を握った。恐れることはない」と宣言。二十二日に正式
に大統領に就任し、同日を国民の祝日にすると述べた。
一方、高等憲法裁判所は二十日、二月二十四日に予定されていた
決選投票の一カ月延期を両陣営に伝え、ラベロマナナ陣営も同意し
たと発表。アフリカ統一機構(OAU)も決選投票の延期を勧告し
ている。
軍は事態を静観、大統領陣営に首都のデモを鎮圧する力もなく、
ラベロマナナ市長がこのまま大統領に就任する可能性がある。
ただ、裁判所などの判断を基に、大統領陣営が市長支持者のデモ
弾圧などに乗り出した場合、国民の大多数の支持を得たとみて攻勢
に出ている市長陣営との対立激化は必至だ。
昨年十二月の大統領選で、ラベロマナナ陣営は独自集計で過半数
の票を得たと主張。同裁判所は、過半数を得票した候補がなく決選
投票が必要と発表していた。
(了) 020221 1455
[2002-02-21-14:55]